金銀小説
□好き嫌い
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「ディアッカ、これ………」
「あぁ〜ハイハイ」
戦艦ヴェザリウス艦内の食堂
イザークは夕食のハンバーグの乗ったトレーをディアッカに差し出した
ディアッカは軽く返事をすると持っていたフォークでイザークのトレーからさっとニンジンのグラッセを取り除き、自らの口にパクっと頬張った
「イザーク好き嫌いは駄目ですよ?」
「フンッ…」
年下のニコルに注意され若干不機嫌になるイザーク
「ディアッカも甘やかしてたら、いつまでもイザークの好き嫌いが無くなりませんよ?」
ディアッカも注意を受けるが、こちらは知らん顔でヘラヘラ笑ていた
「イイ所のお坊ちゃんの癖にイザークは偏食だもんな〜ピーマンも嫌いだし」
ラスティがバカにした様に笑う
「フンッ…こうなったのも、全部ディアッカのせいだ…オレは悪くない!!」
メインディッシュのハンバーグをパクつきながら、イザークはキッパリと告げた
「えぇーオレが悪いの?」
「ディアッカのせい?」
イザークがディアッカを睨み付けると、困惑の表情を浮かべる
そして、周りにいたラスティやニコル、ミゲル、アスランのお馴染みのクルーゼ隊の面々が興味ありげに聞き返した
「そうだ…アレは…子供の頃…」
そう言うと、イザークはゆっくりと語りだした
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