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□Cotton candy
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沢田家には、京子やハルの他に、ツナの守護者である獄寺と山本、そして京子の兄である了平が訪れていた。そして沢田家の居候であるリボーンとチビ達。

母親の奈々も、「楽しそうで良いわねぇ」と台所でケーキを焼いている。

「ツーナ、俺も家から饅頭とか羊羹とか持ってきてやったからな。一緒に食べようぜ」
「この野球バカ!馴れ馴れしく十代目にくっ付くな!……十代目!俺はイタリアからチョコレートを持ってきましたよ!」

さり気なくツナの肩に手を回す山本と、それに噛み付く獄寺。
了平はすでに大量のお菓子に手を伸ばしている。

「雲雀と骸にも声を掛けたんだが、あいつらは来てねぇみたいだな」
「なぁっ!?あの二人がこんな所に来るわけないじゃん!」

考えただけでも恐ろしい!と、ガタガタと震えるツナ。ツナ以外の男子数名は、ライバルが少なくて良いけどな、と密かに思っていた。


そうして始まったお菓子パーティ。

メンバーが用意した様々なスイーツはどれも本当に美味しくて、途中ビアンキのポイズンクッキングで作ったケーキを食べさせられそうになったり、リボーンに泣かされたランボが手榴弾を爆発させたり、イーピンの時限超爆が発動されそうになったが、和気あいあいと楽しい時間だった。


問題が発生したのは、パーティが始まってしばらくした後。

「獄寺君の持ってきたチョコってこれ?」
「はいっ、どうぞ召し上がって下さい!ウイスキーボンボンです!」
「えっ、お酒入ってるんだ……俺、大丈夫かなぁ」

ツナは食べたことがないので不安になったが、艶々したチョコレートはすごく美味しそうに見える。

「ガキにはまだ早い食いモンだったか?」
「なっ、赤ん坊に言われたくないよ!これぐらい食べれるんだからな!」

リボーンの言葉についムキになってしまい、ツナは獄寺に差し出されたチョコを口の中に放り込んだ。歯を立てると、チョコの中に入っていたどろりとしたウイスキーが口いっぱいに広がる。飲み込めば、喉がカッと熱くなった。

「わ、お酒結構キツいんだね…!」
「お口に合いませんでしたか…?」
「ううん、美味しいよ!何か大人の味って感じ!」

ウイスキーの味と香りは強いが、周りを包むチョコレートは舌ですぐに溶けて、まさにとろけるような甘さだ。ツナは単純に、ちょっと成長した気分になった。

「……もう一個、食べて良い?」
「いくらでも!いえ、むしろ全部食べて下さい!」

上機嫌になったツナは、獄寺に進められるまま、チョコレートをぽいぽいと口に運んでいった。
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