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□Hypocrites
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「可愛がるって、どんなことするの」
「そりゃあ、気持ち良くて楽しいことでしょ〜」
「え……」
「だからぁ、犯すってこと」
「……!」

驚いて目を見開く炎真に、ジュリーはよいしょ、とツナを抱き起こすと、ベッドに座り後ろから抱き込むように座らせた。くったりともたれかかるツナの顎を掬い上げて、炎真にその顔を向けさせる。

「ツナちゃん可愛いし、全然いけるっしょー?」
「……男に可愛いとか、ヘンだよ」

ツナの姿をちらりと見た後、炎真はぶっきらぼうに言って視線をそらした。だがそれは、無防備な寝顔やほっそりとした首筋、すらりとした足を見て、目のやり場に困っているような、戸惑っていような様子だった。

「だって、ちっちゃくて細いし、女の子みたいじゃん。それに、ほら……」

明らかに目を泳がせている炎真に、ジュリーはさらに煽るように、カッターシャツのボタンを一つずつ、ゆっくりと勿体ぶるように外していく。

「………」

上半身が完全に露になる頃には、炎真はツナから視線を外せなくなっていた。白く滑らかな肌や、小さくて薄桃色をした胸の突起に釘付けになってしまう。

「ツナちゃん、すっごい肌キレーだよなぁ。すべすべだしぃー」
「ん、ぅ……」

薄い胸板を撫でると、ツナがくすぐったそうに声を漏らす。

炎真は、無意識に唾を飲み込んでいた。
身体の奥から沸き上がってくる、何とも言えない感覚。身体がどんどん熱を帯びていくのが分かる。

「何かこう、苛めたくなってこねぇ……?」
「………」

ボンゴレは、ツナは復讐する相手で、憎むべき存在。彼が憎くて憎くて堪らない。
だとしたら、この感情は怒りであり、憎しみであって……目の前にいるツナを、何の穢れも知らない、純粋な彼を、めちゃくちゃにしたくて仕方がない。継承式の時よりも、もっともっと酷い苦痛を与えてやりたい。

「それにさぁ……」

ジュリーの声が、ねっとりと耳に絡み付く。まるで、耳元で囁かれてるように、頭の中に響いてくる。

「男を犯すのって、暴力を振るわれるよりも屈辱だし、精神的なダメージを与えられるんだぜぇ……?」
「っ…!」

その言葉に、完全に炎真の目の色が変わった。

ツナを見ると、苛々する。胸がもやもやする。言いようのない感情がぐるぐると渦巻いて、頭の中がぐちゃぐちゃになる。
それはボンゴレに対する、幼い頃からの怒りや恨みで……どろどろとした暗い感情が、炎真の心を支配していく。

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