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□In the box
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「や、やめてくださ…んぅっ!」
本気で危ない、と感じて真後ろにいるであろう人物に小声で訴えようとしたら、片手で上半身を撫で回されたまま、突然もう片方の手で口を塞がれた。
「……大人しくした方が良いんじゃないかな?でないと、皆に恥ずかしいことをされてるってばれちゃうよ」
「っ!」
驚いて目を見開くツナの耳元に、ねっとりとした男の声と熱い息がかかる。手を引き剥がそうとしていたツナは、囁かれた言葉に身体を強張らせた。
男の自分が痴漢をされている……そんなことが周りに知られたら……。
固まってしまったのを良いことに、男は口を塞いでいた手を外すと、今度は両手で上半身をまさぐり始めた。
ツナは抵抗できずに、されるがままになっている。男の行為よりも、周りにこのことがばれてしまう方が怖かった。
(駅に着くまで、我慢しないと……!)
いやらしく胸元を這い回る手の気持ち悪さにギュッと目を閉じる。
その時、指が胸の小さな突起を掠めた。
「んっ…!」
途端に、身体がびくんと跳ね上がる。大きな声が漏れそうになって、ツナは咄嗟に両手で口を塞いだ。
(な、に……?)
男は両方の乳首を、指の腹ですりすりと優しく擦り上げてくる。
「ん、んんっ…!ん、ぅ…!」
そこからくすぐったいような、むず痒いような感覚が生まれて、ツナはぴく、ぴくと身体を震わせた。
(ゃっ…なん、か…ヘン…!)
今まで感じたことの無い刺激に戸惑ってしまう。
そんなツナの反応に男は気を良くしたのか、今度はそこをぐりぐりと強く押し潰してきた。
「ふぅっ…!んっ、んっ……!」
先ほどよりも強い、ジンとした痺れのようなものが走る。
指の腹で押し潰されて、たまに周りをなぞられたかと思うと先端に爪を立てられる。
その度にびくびくと反応してしまう身体。必死で声を抑えようとしても、手の隙間から鼻に掛かった声が漏れてしまう。
「……いやらしい子だね、乳首で感じるなんて」
「ふ、ぅっ…!」
再び耳元で囁かれ、そのまま熱い舌を耳の中にじゅぷじゅぷと抜き差しされて、ぞくぞくと身体を震わせる。乳首を捏ね回されるたびに緩やかな電気みたいなものが走って、身体の力が抜けてしまいそうになる。
嫌々と首を振ってもその行為は止まらず、さらに執拗にそこばかりを弄られた。
「……だんだん硬くなってきた」
男の言葉を理解する前に、乳首を弄っていた手が離れていく……と思ったら、背後から回された手がTシャツの裾から中に入り込んできた。