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□At an atelier
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その男はツナの大胆すぎる行動に驚きながらも、母想いに感動したのか、ぜひ父親を探す手伝いをしたいと言うので、今度はツナが驚く番だった。
彼は普段絵を描く仕事をしているらしく、日本語が話せるのは、日本が好きで自分で勉強をしたという。

優しい男に、ツナはすっかり心を許してしまっていた。

会ったばかりの人間に何の警戒も持たず、安心しきっていたのだ。


そして次に目が覚めた時、ツナは見知らぬ部屋にいた。

「ぇ……?」

今まで何をしていたのか、記憶を辿っても思い出せない。自分の身体を見ると、なぜかシャツ一枚を羽織っただけの姿で、さらに片手と片足を枷のような物で繋がれていた。

(な、に…何が…どうなって……)

「……ああ、目が覚めたのかい?」

呆然としていると、近くで男の声が聞こえびくりと肩が跳ねた。声のした方を見れば、こちらを向きながら椅子に座り、絵を描く先ほどの男がいる。

先ほどと変わらない、優しげな笑みで。
だが、それはこの状況に不釣り合いなもので、ツナは背筋を震わせた。

無意識に後退ろうとして、だが枷の鎖に引っ張られて阻まれてしまう。

「ふふ…怯えた顔も可愛いな……」
「っ……!」

鉛筆を置いて椅子から立ち上がり、ゆっくりとベッドへ近付いてくる男。伸ばされた手が頬に触れて、ツナは小さく悲鳴を上げた。

「今日からここが、君の家だよ」

それがどういう意味なのか、その時のツナには分からなかった。

立て掛けられたスケッチブックに描かれたものが、ツナの姿であったということも。


***


「ぁぁぁっ…ひ、ぁぁっ……!」

淫靡な空気が、全身にまとわり付いて離れない。

背後から男の指が敏感な部分を弄り、焼けるような楔を打ち付けてくる。
外から与えられる強い快感と、中からじわじわと沸き上がってくる快感に、頭が白く染まっていく。


ここへ閉じ込められてすぐ、ツナはこの男に手酷く犯された。
それまで性のことなど何も知らなかった純粋な身体は、赤の他人であり同性の男にあっさりと暴かれてしまったのだ。

恐怖と痛みに泣き叫び、めちゃくちゃに暴れても、大人の男相手では何の意味もなくて。逆に興奮させてしまい、ぐったりとするまで抱かれ続けた。


それから今まで、ツナは一度も部屋から出ることを許されず、画家として仕事をする男に、暇さえあれば犯されている。

「ふ、ぁぁっ…ぁっ……!」

始めは痛みと気持ち悪さしかなかった行為も、今では身体がおかしくなってしまったかのように反応してしまう。

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