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□Innocent
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呆然と天井を見上げるツナに、その男子生徒はぐっと顔を近付けた。先ほどのような深刻な表情ではなく、今までに見たこともないような、酷薄な笑みを浮かべながら。
その表情に、背筋がぞくりと震えた。
「……怯えた顔も可愛いですね、先生」
「っ……!」
頬をするりと撫でられて、びくりと身体が跳ねる。何を考えているのか分からない男に、不安が積もっていく。
「あ、の…な、何を……」
何とか絞り出した声は、情けないくらい震えていて。
「そんなに恐がらなくても、別に痛いことをしようなんて思ってませんよ」
「じ、じゃあ……」
だとすれば、なぜこんなことをするのか分からず困惑するツナに、男は再び口端を吊り上げる。
「するのは、恥ずかしくてとても気持ち良いことです……ねぇ、ツナ先生?」
「………!」
他の生徒に呼ばれれば何だかくすぐったい呼び方も、冷え冷えとした、だがどこか滾るような瞳の男に呼ばれて背筋が凍り付いた。
***
「や、やめっ…んぐ、ぅっ…!」
ようやく危機を感じ暴れる身体を押さえ付けられて、口の中にタオルのような物を詰め込まれた。押し退けようとした手は頭上で縛られ、そこにあった柱に括り付けられてしまう。
「んんっ、んーっ!」
恐怖でくぐもった悲鳴を上げるツナに構わず、男はツナのスーツを乱し始めた。ネクタイを解き、カッターシャツのボタンを一つずつ外していく。
「……やっぱり綺麗な肌をしてますね、先生」
「っ……!」
シャツの前をはだけ現れた肌を見て、男は満足そうにそこへ手を這わせる。肌に触れられた瞬間、ひんやりとした感触に肩が跳ね上がった。
「白くて、すべすべで……女の子みたいだ」
「んっ、ぅ……!」
いやらしく這い回る手に、ツナは嫌々と首を振る。
普段の鬱憤でも晴らすために殴られるのかと思っていたため、ただ身体をまさぐってくる男の意図が分からない。だが怖くて、ツナの瞳にはすでに涙が浮かんでいた。
「泣き顔も、可愛いな……」
「んんっ…!」
不意に、長い指に胸の飾りを捕えられる。まだ柔らかいそれをぐりぐりと押し潰されると、そこから妙な感覚が走り抜けた。
「んっ、ふ…んんっ…!」
「おまけに感じやすいみたいですし。乳首、気持ち良いですか?」
「っ、んんぅっ……!」
恥ずかしいことを言われて、かぁぁと頬が染まる。違うと首を振っても、男は嘲るように笑ったままだった。
「嘘吐きですね……だんだん硬くなってきましたよ」
「んんっ…くぅ、ん……!」