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□One prisoner
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そんなことは少しも知らないツナは、満員電車の中で多くの男達に囲まれる異様な光景に、完全にパニックになっていた。

「……へぇ、沢田綱吉って言うんだ。じゃあツナちゃんか」
「っ……!」

いつの間に鞄から抜き取られたのか、一人の男に生徒手帳を見られていて、ツナはさっと青ざめる。知らない人間に、それも複数に名前や住所を知られてしまう恐怖に身体が震えた。

「か、返してっ……んんっ…!」

慌てて取り返そうとしても、すぐ側にいる男達に阻まれてしまう。上半身を撫で回していた手が胸の突起を捕らえて、びくっと身体が跳ね上がった。

「んぅっ…!ゃ、なに……?」
「お、もしかして乳首感じる?」
「ち、ちが…んんんっ!」

カッターシャツ越しにすりすりと撫でられて、ぞくぞくとむず痒いような、言葉にできない感覚がそこから生まれる。

「や、だっ…やめて……!」
「は、声も可愛い……」
「大きな声を出せば、優しい誰かが助けてくれるかもよ?」
「そ、な……ひ、ぅっ…!」

今度はぐりぐりと強く押し潰され、きゅっと摘まれて、走った甘い痺れに思わず仰け反った。
誰かに助けを求めたいけど、やはり知られるのが恥ずかしくて、どうすれば良いのか分からなくなる。太い指に胸を弄られ、必死に声が出ないよう我慢することしかできない。

「んっ…んんんーっ!」
「本当に乳首が感じるんだな」
「なら、そろそろ見せてもらおうか…ツナちゃんのいやらしいおっぱい」
「ひっ……!」

ネクタイをあっさりと解かれて、カッターシャツのボタンに手を掛けられる。驚いて止めようとしても、左右の男に手をつかまれていてかなわない。

一つずつボタンを外されて、あっという間に前をはだけられてしまった。

「うわ……」

現れた肌を見て、周りの男が息を呑む。

「すっげ、白……」
「乳首も、ピンクかよ」

興奮したような声と視線に、それが何を意味するのか分からないツナは、だがまとわり付くような空気にただ怯えた。

「ぃ、ゃ……ひ、ぁぁっ…!」

再びいくつもの手が伸びてきて、剥き出しになった肌を直に撫でられる。胸の突起を直接摘まれて、口から女の子のような高い声が上がった。

(ぁ…ぁ…な、に……?)

やがて、痺れるような感覚だけではなく、じくじくと疼くような感覚が下半身に沸き起こる。ツナは経験したことのない事態に戸惑い、足を擦り合わせた。

すると、それに気付いた背後の男が、

「ああ、触られただけで勃っちゃったのかい?」
「っ、ぁぁっ…!」

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