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□Two rulers
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安心したことで、すっかり忘れてしまっていた。この男が、あのボンゴレに君臨する支配者で、とんでもない超直感の持ち主だということを。
「……ツナヨシ」
「ほぇ……?」
気が付けば、視界に映ったのはジョットの端正な顔のドアップ。その向こうに見えるのは豪華な天井。
「ツナヨシ」
「っ……!」
ぽかんとするツナに、ジョットはもう一度声をかけてにこりと笑った。その凄絶とも言える笑みに、背筋がびしりと凍り付く。
(あ、あれ…確か前にも、こんなことがあったような……)
それも、つい最近で。
「ツナヨシ、本当に良い子で待っていたのか?」
「ぇっ、ぁ…ほ、ほんとぅ……です」
思わず声が弱々しく、敬語になってしまう。
服も部屋もちゃんと元通りにした。だから、ばれることはないはずなのに……。
「なら……」
「ぁっ……!」
すると、ジョットはツナのシャツの前を大きく開いて、
「コレは、何だ?」
「へっ……」
露になった胸元の、ある一点を指差した。ツナが不思議そうに、自分の身体に視線を移すと、
「え……」
そこには、赤く鬱血した跡が一つ。ツナの白い肌に、それはとても良く映えている。
(ま、ままままさか……!)
一気に血の気が引いていくのが分かった。
何故ならそれは、ジョット以外の人間が付けたキスマークで。
ツナは知らない。アラウディが、ツナがジョットにお仕置きされることを知りながら、わざと気付くように跡を残していたことを。
「あ、ああああの……ひっ!」
恐る恐る視線を戻せば、そこにいたのは……それはそれは眩しい笑顔でこちらを見つめるジョットの姿で。神掛かりの美貌に凄味が増して、思わず情けない悲鳴を上げるほど。
「ツナヨシ、ちゃんと説明してくれるな?」
「っっっ……!」
昨日のお仕置きの記憶が蘇ってきて、ツナは気絶してしまいそうなほどの恐怖に陥ったのだった。
***
「ひぁっ、ぁ―――っ!」
部屋の中には、喘ぎ声なのか悲鳴なのか分からない嬌声が響いていた。
ツナは昨晩と同じように、今度はベッドの上で身体を拘束されている。だが昨日と違うのは、頭上で縛られた両腕をベッドに繋がれ、さらに両足も左右に大きく開いた状態で縛られて、一切の抵抗を封じられているということだ。
もちろん服は何も身に付けさせてもらえず、幼い性器も後ろの孔も丸見えである。
そして、これまた自身の根元は射精を封じるように戒められて……さらに、後孔には木でできた太い張り型をねじ込まれていた。