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□Queen and princess
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しばらくの間、ジョットは顔を茹でダコのようにしながら口をもぐもぐさせるツナを微笑ましそうに眺め、ケーキを食べさせていたが、

「ツナヨシ」
「っ、ふぇ…?!」

不意にフォークをテーブルに置いたかと思うと、突然顔をグッと近付けてきたので、ツナは思わずケーキを喉に詰めそうになった。

(な、何…!?まさか……!)

目の前いっぱいにジョットの顔が広がり、ギュッと目を閉じる。唇のすぐ隣に何か暖かいものが触れるのは、ほぼ同時だった。

「んっ…!」

それが唇だと分かった瞬間、そこをぬるりとした舌が舐め上げていって、びくりと身体が震える。
恐る恐る目を開ければ、ジョットが顔を近付けたままくすりと笑った。それが唇と唇が触れそうな距離で、ツナはさらに頬を染める。

「クリームが付いてたぞ」
「んんっ…!」

今度こそ、本当に唇に口付けられた。舌で唇を軽くノックされ、誘われるまま薄く開けば、それがするりと侵入してくる。

「ん、んむぅ…ん、ふ……!」

口いっぱいにクリームの甘みが広がって、甘くて熱い舌に中を掻き回される。

(な、なんで…男なのに…キス……?)

抵抗したいのにだんだん頭の芯がぼやけて、上手く思考が回らなくなる。息が苦しいのに、気持ち良い。

いつしか緊張でがちがちだった身体は、ふにゃふにゃになってしまっていた。

「んぁ…ふ、ぁ……!」

くちゅ、という音を立てて、ようやくジョットが離れる。お互いの唇から銀糸がひいて、やがてぷつりと切れた。

相変わらず穏やかな笑みで見下ろしてくるジョットを、ツナは完全に力の抜けた身体を預けたままぼんやりと見上げる。

「ふ…甘いな、ツナヨシは……」
「ぁっ……!」

と思ったらゆっくりとソファーへ押し倒されて、今度は額にキスされた。びっくりして目を閉じると、また笑われる気配がした。

そのまま、ジョットはツナの顔中に優しくキスを降らせていく。

「ん、んっ……!」

唇が触れるたびに、ぴく、ぴくんと身体が反応してしまう。

やがてそれは首筋まで下りていって、ジョットはそこにも唇を寄せた。

「ん、ぁ…ぅ……!」

いつの間にか、着ていた上着は胸が見えるまで捲り上げられていて、次いで鎖骨に、胸に、腹部にも順番にキスをされる。

ジョットの唇が触れたところが熱い。どんどん熱を帯びて、それがじんわりと広がっていく。

ちゅっと音を立てて吸い上げられれば、ピリッとした痛みが走った。

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