From flowery bowers

□Epilogue
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何の躊躇いもなく撃ち出された銃弾は、ツナの……すぐ脇を通り過ぎて、後ろにいた鈴木さんの頬を掠めていったんだとか。つまり、わざと外されたんだ。

始めから、殺すつもりはなかったんだろう。ツナが止めに飛び出してくることも、リボーンのことだから分かってたはずで……全部、想定内だったってことだ。

ただ、あのリボーンが全く制裁というか、咎めることをしなかったのは意外だった。いくらツナが望んだとしても、マフィアってそういうのが容赦ないんじゃねぇの?

……っていうのを、これは退院した後にリボーンに聞いたんだけど。

そしたら、

『だからだ』
『?』
『アイツがそう言ったからな。これで鈴木は、逆にボンゴレから逃れられなくなった訳だ』

って、良く分からねぇことを言ってた。まぁ、説明されても分からないのはもう慣れた。

ちなみに入院中、チュン太達が来たり何故かクラスメイトやら先輩やら、またはチームのメンバーがちらほらと見舞いに来てた。中には、本当に何でこの人物がって感じの顔もあったりして不思議だった。

(八年前の時と、ずいぶん違う……)

ついでに、さすがに緊急入院には驚いたのか……並盛から母親まで来たんだけど、

『ーーーーーちょっと、雪が積もってはしゃいでお友達と雪合戦してたら滑って転んで石に頭ぶつけて切った上に大風邪引いたって何してるの〜!?小学生!?』

……どうやら、母親やクラスメイトにはそういうことになってるらしい。というか、何だその間抜けな設定。もう少しマシな嘘あっただろ……多分、リボーンが適当に言ったんだろうな。

その母親の来襲が、まだ風邪の真っ最中だったから面倒くさいことこの上なかったんだが、

『それにしても、お洒落なお店とかいっぱいあって素敵な所じゃない!帰りに散策して帰らなくちゃ〜』

って、早々に息子のことはどうでも良くなったのか、少し顔を見せただけですぐに街へ繰り出していった。それで、そのまま帰っていった。
一体何をしに来たんだ……いや、そっちの方がありがたいけどな。

で、ようやく退院して寮へ戻った後……熱は下がったし抜糸もして治りかけてたんだが、それでもしばらくは安静にってことで、数日学校を休むことになった。

ただ、そこでじっとしてるのは性に会わないといつか、もう我慢できなかったから……こっそり外へ出たりはしてたんだが(寮管の目を盗みながら)。

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