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□気になる彼の二面性
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おかしい。実におかしい。
こんなはずではなかったというのに。
「……っ、え……?」
ツナは、呆然とすると同時に恐怖した。自分の身に何が起こっているのか、まだ理解できないでいる。
「……ツナ」
「っ……!」
ただ一つ、分かっていることは……
「悪い奴には、お仕置きしねぇとな……?」
自分の目の前には、酷く顔の整った、だが残忍な表情をした……金髪の悪魔がいることだった。
***
話は、何日か前に遡る。
(……よし、今日はいないな)
季節の花が咲き溢れ、緑が生い茂るとある街道の途中。
なるべく背の高い木々の間に隠れながら、悪魔のツナは辺りを注意深く見渡した。道行く人々の姿がちらほら見られるので、人間の少年に変身して。
だが身を潜めているのは、周囲の人間に悪魔であることをバレないようにするためではなかった。
(今度こそ、あの悪魔たちに見つからないようにしないと……!)
いや、悪魔はツナの方なのだが……という突っ込みをする者はこの場にいない。彼が言う『悪魔』とは、神父(には全く見えない)であり強力なエクソシストでもあるリボーンと、ザンザスのことだった。
人間の生気を糧とする悪魔のツナが、二人のエクソシストに捕まってからどれくらいの月日が経ったのだろうか。
彼らを極上の生気を持つ絶世の美女、と勘違いしたツナは、リボーンと……途中から追加されたザンザスに、好き勝手に身体を弄ばれ凌辱された。
それからというもの、彼らはことあるごとにツナを捕まえては、気晴らしと性欲処理の目的で犯すようになったのだ。
タイミングが悪く重なった時には、二人同時に。
ツナの方も、ほどなく自身が男の生気を貪るサキュバス(しかも雄型という珍しいタイプ)であることを知った。だから本当ならば、サキュバスである自分が二人のような極上の生気を持つ人間と交われるのは、願ったり叶ったりなのだが……
(もうアイツらの相手はたくさんだ!)
いかんせん、彼らのセックスと性欲は凶暴過ぎた。何度も攻められ受け止めきれないほどの生気を注がれて、酷いほど乱されてしまうのだ。
強すぎる快感に、生気に、自分が自分でなくなるようなほどの快楽地獄に叩き落とされてしまう。
しかも二人は本当に執拗で、ツナが激しく乱れる様子を心から愉しんでいて……どんなに泣き喚いても、一向に止めてはくれないのだ(むしろ、どんどん酷くなっていく)。