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□Real intention
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たとえーーー何の変哲もない平凡な毎日が、退屈でつまらなくても。

あっと驚くような出来事とか、いつもとは違う刺激的な何かを……心の奥底では望んでいたとしても。

それでも……何事もない平穏な日々を、過ごした方が良かった。

そしてそんな毎日が、ずっと続けば良いと―――――その方が、本当は絶対に良かったんだ。

何も知らないまま、無知のまま……ずっと、一生。

何故ならーーーーー





「………っ……ん、ぅ……!」

“それ”に気付いてしまったら……もう、手遅れだから。

そうーーーーー

「っ、ふ……ぁっ……!」

もう、自分を止めることはできない。

この“衝動”を抑えることは、絶対にできないのだからーーーーー





***


「ーーーーー沢田、これを運んでおいてくれ」
「あ、はいっ……!」

夜も深まった、イタリアのとある高級クラブ。

世界中から多くの著名人や名だたる大富豪、資産家が集まるこの店で……沢田綱吉、通称ツナは従業員として働いていた。

とはいえ、元来ドジで何をしてもダメダメなツナが、この最高クラスのもてなしが必要とされるクラブで、ホールスタッフや接待など表に出る仕事を任される訳がなく……裏で荷物運びやゴミ出し、使いっ走りなど文字通り“雑用”として働いていた。

それでも何かとミスをして毎日怒られてばかりいるツナだが、何とかクビにはならないで済んでいる(そもそも、何故雇われることになったのかも永遠の謎だが)。

だが、それには……とある理由があった。

それは、

「ああ、あと……それが済んだら、着替えて準備しておけよ。……一時間後に、来客予定だ」
「っ…は、ぃ……」

付け加えて言われたことに、思わず身体が強張る。辛うじて返事はしたものの、その顔は思いきり引きつっていただろう。

というのも、





「ーーーーーっ…また、こんなもの……!」

任された仕事を終わらせた後、更衣室へ戻って……自分のロッカーの前にいつの間置かれていた包み紙の中身を確認した瞬間、ツナはげんなりとした。同時に、心の中でこう叫ぶ。

(あんの…変態オヤジ……!)

ただ、これも立派な仕事であって、従わなければ自分の首が飛ぶだけだ。職を失うことだけは避けたい。

だからツナは、盛大にため息を吐くと……その“とあるモノ”に、渋々と“袖”を通したのだった。


***

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