Main4
□A monologue
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これから起こることが恥ずかしいのか、怖いのか……それとも。
(それが、堪んねぇんだけど)
俺は知ってる。ツナの、この純粋で何も知らないみたいな表情と仕草の中に……別のものが混じってることを。
「行くぞ」
「………」
控え目に、黙ったまま小さく頷く幼い姿に……早くも、自分の中の意地の悪い欲が沸き起こりそうになった。
***
「へっ…!?ぁっ、待っ…んんっ!」
マンションの自分の部屋に入るなり、玄関であるにも関わらずその細い腰を抱き寄せて……キスをした。咄嗟に逃げようとするツナの後頭部を捕らえ、やや強引に口付ける。
キスなんか、それこそ何度もしてるくせに…いつまで経っても慣れないツナは、すぐに逃げ腰になる。身体をガッチガチにして、目も口もキツく閉じて……その反応が面白いんだが。
「……舌、出せ」
「ん、なっ…ふ、んんぅっ…!」
口元で囁いても言うことを聞かないので、柔らかい唇を思いきり舐めてやった。驚いて声を上げたその隙に、微かに開いたそこから舌をねじ込んだ。
「んっ、ぅ……!」
ツナの口の中は、甘い。ずっと舐め回してやりたいくらい。
口内を掻き回して、舌を絡め強く吸ってやれば……すぐに、塞いだそこから甘い声が上がり始めた。
「ん、んんっ、ふ…ぁ、ん…!」
「………」
「んぁ…ま、って…まっ…ん、んぅぅっ…!」
(ヘタクソ……)
全く慣れないだけあって、キスをするのもされるのも下手なツナ。ちょっと中を掻き回しただけで、もう息が苦しいのかこっちを押し退けようとしてくる。
もちろんそれは許さずに、逃げられないようさらに強く抱き締めると、噛み付くみたいに唇を重ねた。決して、離さないように。
すると、呼吸を奪われた身体から、だんだん抵抗する力が弱まっていった。
「ふ…ぁ……!」
見れば、キツく閉じられてた瞳がとろんとして、すでにふやけた表情になってる。それまでの、純粋で初そうな顔はどこにもない……男を、誘う表情だ。
こういう顔を見せるから、もっとめちゃくちゃにしてやりたくなるんだが……本人は全く気付いてない。
「ぁっ…は、ぅ……」
ようやく解放した時には、ツナはすでに全身から力が抜けきって……完全に、俺に体重を預けてしまっていた。
キスだけでそんなにヘロヘロになって、この先保つのかといつも思う。まぁ、だからといって手加減してやる気は全くないんだが。
「ふ、ぇ…?ぁっ…!」