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□My status
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褒められて恥ずかしくなったのか、カクテルをちびちびと飲みながら俯いてしまったツナは気付いていない。ディーノの笑みに滲んだ、別の感情を。

そして、

「でも…ディーノさんにそう言ってもらえるなんて、凄く嬉しいです。だって、俺―――」

ふわりと笑って、ディーノの顔を見ようとした時だった。

「―――っ、ぇ……?」

目の前の景色が、不自然に歪んだのは。

「っ、ぁ……!」

一瞬で全身の力が抜けて、自分で支えられなくなった肢体がゆっくりと傾いでいく。ただ、床にぶつかる直前にたくましい腕に抱き留められたので、予想した衝撃はなかったのだが。

「大丈夫か?ツナ」
「ディ、ノさ……」

頭と身体が酷く重い。舌も上手く回らない。

心配そうに覗き込むディーノの顔が目の前にあるのに、ぼやけて良く見えない。声も、どこか遠くに聞こえる。

おかしい。酔いが回っただけで、こんなことになるはずがないのに。

(まさか……)

だが、考えようとしても思考が上手く働いてくれなくて。

そして、

「ツナ……」
「っ……」

気を失う直前、最後に一瞬だけ見えたのは……

(どう、して……)

そこで、ツナの意識は途切れた。


***


「っ…ん……」

薄らと目を開けば、映ったのは見知らぬ天井。頭と背中に感じる柔らかい感触から、自分がベッドに寝かされていることだけは分かった。

けれど、

(あ、れ…俺……)

今まで何をしていたのか思い出そうとしても、まだ頭の芯がぼやけて上手く思い出せない。全身にも力が入らず鉛のように沈み込んでいて、ぴくりとも動かすことができなかった。

その時、

「……ツナ、目ぇ覚めたか?」
「っ……!」

すぐ近くで自分を呼ぶ声がして、思わず身体を跳ねさせてしまう。のろのろと視線を動かせば、ベッドの脇に立ったディーノがこちらを見下ろしていた。

「っ……」

その、驚くほど静かな表情に……ツナの背中に何かぞくりとしたものが走り抜ける。ディーノのこんな表情を、今まで見たことがあっただろうか。

いつもの優しくて眩しい笑顔などではない。仕事の時や、戦っている時の真剣な表情とも違う。

怒りとか悲しみとか、簡単な言葉で言い表わせるものでもなくて。

そして、

「ディーノ、さん……」
「………」
「どう、して……?」

ようやく先ほどまでのことを思い出したツナは、ただ信じられないといった様子で言葉を紡いだ。

急に力の入らなくなった身体。意識を失って、目が覚めた今もろくに動くことができない。

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