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□The sky
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ただ、祭事の時以外はほとんど人が近付かず、特に今のような暗い時刻に誰かがいるはずもなくて……山の入り口にはどこか不気味な雰囲気が漂っていた。

だからこそ疑問なのだ。ツナがここへ来たのなら、本当に一体何の用があったというのだろうか。

だが、今それを気にしていても仕方がない……三人は、互いに顔を見合わせると山道に足を踏み入れたのだった。

「チッ……それにしても、こんな一大事に残りの奴らは何してやがる!」
「小僧は一応あいつらにも伝えたらしいけど……まぁ、予想通りの反応だったみたいだぜ」
「くそっ、それでも十代目の守護者かよ!」

駆け足で森の中を進みながら、獄寺は苛立ちを抑えることができない。
不安と焦りで気が立つのも当然だろう。それは、恐らく山本と了平も同じだ。

だがそれよりももっと大切なのは、ツナの無事を願うことだから。


そうして、どれくらい進んだだろうか。

「やっぱ……考えられるのは、ここしかないよな」

しばらくして少し木々が開けた場所に出ると、目の前には古い石段が上に向かって伸びていた。それほど長くはないが山の斜面と同じく急で、その先に何があるのかは見えない。

ただ見上げた先、階段を登りきった所には鳥居があって……ここが並盛神社だろう。ツナに何の目的があったのかは分からないが、この山に入ったとなると考えられるのはここしか思い浮かばない。

「よし、行くぞ」
「ああ」

三人は、すぐに石段を上り始めた。街灯も僅かしかないそこは暗くて、月の光に照らされ辛うじて辺りが見える。

進むにつれて、鳥居の向こうに神社の屋根の部分が少しずつ見えてきた。後少しで、その全貌が露になるだろう。

その時、

「……やぁ君達。何群れてるんだい?」
「っ、な……あっ!」

階段を登りきる直前、突然脇の林の方から聞き慣れた声が響いて、三人は驚いて足を止めた。声のした方を振り返れば、

「雲雀!」

そこにいたのは、獄寺達と同い年くらいの少年で。学ランを肩にかけゆったりと佇むのは……ツナの守護者の一人、雲雀恭弥だった。
まさかこんな所で会うと思っていなかった彼らは、まじまじと雲雀を凝視する。

さらには、

「……おやおや、マフィア風情がぞろぞろと」
「なっ……骸!?」

通ってきた道に新たな気配を感じたと思ったら、いつの間にか一人の男が姿を現していて。変わった髪型に薄らと笑みを浮かべたその人物は……同じく守護者の六道骸だ。

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