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□An excuse
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だがそこに現れた新たな敵に、それまでライバル同士だったツナ達は協力してその存在を倒すことになって。

そして何とかそれを成し遂げ、再び平和な日常に戻ったのだが……

この戦いで、多くの者が負傷した。幸い命を落とした者はいなかったのだが、それこそ生きているのが奇跡だというほど、ツナの仲間は重傷を負ったのだ。

そのため何人もがこの病院に入院して、療養することになって……そのうちの一人がザンザスだった。顔色一つ変えずに、見た姿はいつもの尊大な様子だが……それは、痛みをマーモンの幻術の力で無くしているだけで、本当は絶対安静にしなければならないほどの重傷なのだ。

(本当に大丈夫なのかな……それにしても、気まずいなぁ……)

心配ではあるのだが、やはりあのザンザスと病室に二人きりなのは落ち着かないツナ。

そう……それで何故この二人が一緒にいるのかというと、

(全く、皆も皆だよっ…ザンザスを俺一人に押し付けるなんて……)

それは今から約一時間ほど前。ツナが、リボーンと一緒にこの病院へお見舞いに来た時のことだった。

安静にしてるかと思いきや、何故か動き回って瀕死状態のヴァリアーの面々。そして、ただ一人ふてぶてしくベッドに寝そべるザンザス。

それもそのはず、彼の横暴……というか我儘により、スクアーロは何度も売店へ走らされたり、注射や点滴の身代わりをレヴィがさせられたり、飲食物にケチを付け高級なものを用意させたり……とやりたい放題やっていたのだ。それはもう、普段と全く変わりのない様子で。

何となく予想はしていたのだが、普段のザンザスを見たことがなかったツナはそれはもう呆気に取られたのだった。

そしてそんな状態がずっと続いて……夕刻の、薬を飲む時間になった時のこと。

苦いのが嫌なのか面倒臭いのか、ルッスーリアに差し出された薬を案の定拒み、誰かに代わりに飲ませようとするので、

「もうザンザスっ!薬くらいちゃんと飲まないとダメだろ!」

いくら怪我人とはいえ、そのあまりの傍若無人さに、そしてその身体が心配で……ツナは、気が付けばそう叫んでいたのだった。
はっとした時には、病室の中はしーんとしていて。

(ややややばっ!俺、ザンザスに何てことを…!)

あの死闘を繰り広げた、それもまだ自分の命とボンゴレ十代目の座を狙っているであろうザンザスに、そんなことを言ってしまうなんて。しかも周りにいるのは、皆彼の部下なのだ。

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