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□Changeless
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逆に、まだキツいが絡み付いてくる熱い内壁に、獄寺はさらに自身を高ぶらせた。

「っ、大丈夫ですか…?十代目……」
「っ、ぁ…だいじょ、ぶ…だ、けど……!」
「では…もう、動きますね……」
「ぇっ、まっ…ぁぁぁっ!」

最後まで言い終わらないうちに、獄寺は細い腰をつかむと激しく打ち付け始めた。いきなりベッドが大きく軋むほど突き上げられて、ツナが悲鳴を上げて身体を震わせる。

「ゃぁぁっ、まっ…ごくでらくっ…!」
「っ、く……!」
「っ、ぁぁーっ…!」

久しぶりの身体には快感が強すぎるのか、無意識に逃げようと腰を捩らせるツナ。だが獄寺は止めることも彼を労ることもせずに、身悶える身体を押さえ付けただ己の欲望のままに責め立てた。

(くそっ…本当に、何やってんだ自分は…!)

いくら恋人同士とは言え、普段は自分の主人であり、大切な儀式を明日に備えた存在に……こんなにも無理をさせるなど。

いや、

「ぁぁっ、ぁんんっ……!」
「っ、本当にすみません…十代目……!」

本当は分かっていた。自分が、何故こんなにもするのか。

近頃、自分の胸の中を渦巻く得体の知れない感情……その原因を。

「十代目……!」
「ぁぁっ、だめっ…そ、こ……!」
「っ、十代目…俺を……」

それは、

「俺を……っ、俺から……離れないで、下さい…!」

気が付けば……そう叫んでいて。それは、消えてしまいそうなほど小さなものだったが……強く空気を震わせた。

「っ、獄寺…くん……?」
「っ、ぁ……!」

不意に嬌声が止んで、そう名前を呼ばれはっと我に返る。見れば涙に濡れた瞳で、少し驚いたようにこちらを見つめてくる主人がいて。

「っ……!」

(俺は、何を……!)

口元を覆ってももう遅い。ツナは、澄み渡った綺麗な瞳を獄寺へ向けていた。

そう、獄寺が近頃胸に抱いていたもの……それは、先ほど放った言葉が全てだった。

ボンゴレ十代目に就任する―――マフィア界のトップに立ち、その業を背負うこと……それが何を意味するのか、どれほどの重荷になるのかなど、決して容易には想像できないだろう。多くの人間の上に立ち、そして日々命の危険と隣り合わせの世界に、ツナはその若さで入り込まなければならないのだ。

ずっとマフィアになることを拒んでいたツナを説得して、無理やりボスにしたのは自分達だ。それでも最後には受け入れて、変わらない笑みを浮かべてくれるツナは本当に優しいし、大きく成長した。

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