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□Changeless
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ゆっくりと振り返れば、困ったようにこちらを見上げてくる主人の姿。

「十、代目……」
「獄寺君…ごめん、俺…何か、気に障ることしちゃったのかな…」
「っ……!」

申し訳なさそうに眉を下げる青年に、獄寺は意志とは反して良からぬ感情が沸き上がってくるのを感じた。
ツナが悪いのではない。自分が……そう言いたいのに、身体は全く別のものを求めていて。

そして、

「っ…十代目、すみません…!」
「ぇ……んぅっ…!」

驚愕したように目を見開くツナの顔が、目の前いっぱいに広がる。

それも当然だろう。獄寺は……ツナに、キスをしていたのだから。

(く、そっ…もう……!)

そしてその衝動は、収まるどころか膨れ上がり……

……自分を、止めることができなくなった。


***


「んんっ、ぁ…!」
「は……!」

薄暗い寝室で、どこか甘い声と荒い息遣い、そして衣擦れとベッドの軋む音が響いていた。

それもそのはず、

「んっ、くすぐった…!」
「っ……」
「ご、獄寺くん…!」

キングサイズのベッドには、二人の人間が重なり合っていて。
それが誰であるかはすぐに分かる。ツナと、獄寺だ。

仰向けに寝転がったツナを組み敷くようにして、獄寺が覆い被さり細い首筋に唇を落としている。カッターシャツのボタンを外す手の動きには、全く余裕が感じられない。

はたから見れば主人と部下が、それも男同士がそんな状態になっているなんてあり得ないだろう。だがツナは、襲い掛かられているにも関わらず、困ったような顔をするだけで抵抗はしなかった。

何故なら、

「あ、明日は大切な日だから…今日は、やらないって…!」
「は、っ…すみません…ですが、俺は…!」
「んんぅっ…!」

胸元をはだけて、敏感な部分に吸い付けばびくりと跳ね上がる華奢な身体。成長しても初な反応をするツナに、獄寺が我慢できるはずなどない。

そう、獄寺とツナがこうして肌を重ねるのは初めてではなかった。実は……二人は、そういう仲なのだ。

それは、イタリアへ来るよりも前……学生の頃からの関係で。獄寺などは、ほとんど出会った時からツナに特別な感情を抱いていたと言っても良い。

そんな、相思相愛な二人だが……

「獄寺、くっ…?んぁっ、ひゃぅ…!」

それでも、今日の獄寺はいつもと違う……早急に服を脱がせ愛撫する彼に、ツナは違和感を感じていた。ただそれも、敏感な部分を責められてはそれどころではなくなってしまうのだが。

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