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□虜
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暗くて深い、まるで闇の奥底のような牢獄の中で。
「っ、ぅ…ぁ……!」
抵抗できない無力な身体を凌辱し、狂うほどの快楽を与え続ける。
「っ、く…きさまっ…も、やめ…ぁ゙ぁっ!」
気高く高潔な精神の持ち主を貶め、辱める愉悦。その綺麗な表情が歪み、無垢な肉体が汚され墜ちていく様を見るのは、この上なく愉快で堪らない。
そして、
「っ…い、やだ…やめろ……!」
気丈にもこちらを睨み付け、刃のような殺気を放っていた彼の者が恐怖に襲われる瞬間……それは支配者の欲を突き付けられ、これから最も屈辱的な行為を強いられるのだと思い知らされた時だ。
その恐怖に、絶望に蒼白になった表情を見た時の、自身に走る何とも言えない感覚……それが酷く心地よかった。今まで拷問してきたどんな人間よりも、この存在を貶めるのが。
そう……それなのに。
「やめっ…っ、ぁ゙…!」
酷く愉快で、これ以上ないほどの快感だったはずなのに。
「ぁぁっ、く…ん、ぅっ…!」
それなのに……この感情は、胸が不穏に揺さ振られるこの感覚は、何だ?
「っ、ひ……!」
こちらを見上げた彼の者の表情が、決して犯されることではなく別の何かに……さらに怯えたものへと変わる。その視線は、自分へと向けられていて……
自分は今、一体どんな顔をしている?
「っ、ぁ……!」
その大きな瞳に映る、自分の姿は―――
***
「っ、ん……」
重い瞼を上げれば、そこは意識を失う前と変わらない、石の壁に囲まれ一方に鉄格子をはめられた地下牢だった。
自分の姿は、両手を手枷で戒められ服装はぼろぼろになったシャツ一枚。散々犯されたそこは、おざなりにだが処理をされている。
そして足にも革製の拘束具を付けられて、自分で舌を噛み切ることができないよう口にも枷を付けられていた。
(く、そっ……!)
自分ではどうすることもできない状況に、まだ幼さの残る少年……綱吉は表情を歪めたのだった。
ボンゴレ王国国王親衛隊、もしくは特殊戦闘部隊長である綱吉が、敵国である黒曜に捕虜として連れてこられてどのくらい経ったのだろうか。
捕らえられてすぐ、綱吉は男であるにも関わらず拷問と称して手酷く凌辱され、男に犯された。それからこれまで、意識を取り戻しては犯され、そしてまた失神するということを繰り返していたのだ。
男としての、武人としての矜持も何もかもとっくに壊され、身も心もぼろぼろになって。いっそのこと死んでしまいたいというのに、敵はそれさえも許そうとはしない。