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□Accident!?
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ボクシングをしている了平は当たり前かもしれないが、山本もしなやかな筋肉の付いた、引き締まった身体をしている。同性でも見惚れてしまうのは仕方がないだろう。

何故なら、対する自分は背も低いしほっそりとしていて……何だか同じ男として恥ずかしい。

だが、いくら見惚れたり羨ましく思ったりしたとしても、同性の身体を見てこんなにもドキドキするだろうか。

「ん?どしたツナ?」
「何だ、早く脱がんか沢田」
「ふぇっ?あっ、はいっ!」

ぼーっとしていたら、下着だけになった二人に不思議そうな顔で見られてしまう。はっとして、慌てて自分も脱ぎ始めた。

(もうっ、何動揺してんだよ俺っ…!)

「………」
「………」

誤魔化すように、顔を背けて服を脱いでいたツナは気付かなかっただろう。ツナの悩みでもある、ほっそりとした女の子のような身体を……山本と了平がどんな目で見ていたのかを。


***


「はぁー……」

他の客が一人もいない、だだっ広い浴室で。

軽くお湯で身体を流した三人は、これまた広い浴槽に浸かって……実にまったりとしていた。思わず、一斉にため息のような声を漏らしながら。

「気持ち良いい……」
「やはり、スポーツの後の銭湯は格別だな!」
「そっすねー…」

三人しかないので、大胆に身体を伸ばしたり大きな声で話すことができる。こんなに広い湯船で贅沢に入ることができて、彼らは大満足だった。

少し熱めでたっぷりのお湯が良い。別に温泉という訳ではないのに、家とはやはり違う気分になる。

(それにしても……)

ツナは、思い思いに浸かっている二人を交互に盗み見た。その視線は、たくましい身体のラインを滑り降りて……下半身へ。

(やっぱり、二人とも…おっきぃなぁ……)

やはり年頃の男の子となると、どうしてもそういうことが気になってしまう。山本も了平も成長期真っ只中ということもあって、やはりその象徴も自分とは違っていた。
太くて大きくて、色も濃いし下生えも……

(……何で、こんなに違うんだろ……)

ちらりと、今度は自分のそれに視線を落とす。サイズは、握ってしまえば隠れるほど小さくて色も薄い。下生えなんてまだほとんど生えていない。

(むぅ…不公平だ……)

見られるのが恥ずかしくて、ツナは細い両足をきゅ、と閉じなるべくそれが隠れるようにしていた。

すると、

「……あっちー、そろそろ身体洗うか」
「あっ、俺も」
「長く浸かっていたら逆上せてしまうからな!」

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