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□Double-faced
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「―――なぁツナ、今からどっか遊びに行かねぇ?」
「あ、ごめん!今日は早く帰らないといけなくて……」

イタリアのとある都市。その街中にある中等学校で放課後、ツナはクラスメイトの誘いを申し訳なさそうに断った。年齢よりも幼く見える顔立ち、小柄な身体は異国の血が混じっているらしい。

「えー?何だよ、家の用事?」
「うん、本当にごめん。それがさ……」

残念そうな、不満そうな友人にもう一度謝ると、だがツナは……

「実は今日……義兄さまが帰ってくるんだ!」

これ以上ないほど嬉しそうな笑みを浮かべたのだった。


公には知られていないが、ツナの家はマフィアだ。ボンゴレファミリーと言えば地位や格式、実力……どれをとってもイタリア一、いや世界一と言っても良いかもしれないほどの組織で。

そしてツナは、そのボンゴレの……

「へぇ……そう言えばさぁ、ツナの兄貴ってどんなの?」

途中まで一緒に帰るため校舎を出て、正門へ向かう道すがら。隣を歩いていた友人が興味深そうに尋ねてくる。

「お前の兄貴なんだから、何か凄そうだよなぁ」

友人や学校の人間は、ツナは良い家柄のお坊ちゃんだと思っていた。
だがそれは当然だろう。マフィアなどと言えばいろいろと面倒なことになるし、その上ツナは……

すると、兄のことを聞かれたツナは、

「うん、義兄さまは凄いんだよ!俺と違って頭も良いし何でもできるし、それにとっても格好良い!」

本当に、そう思っている様子だった。憧れて、尊敬していて……義兄のことを話すツナの表情は本当に眩しいほどの笑顔で、キラキラとして……その笑みに、同じ男であるはずの友人もどきりとするほど。

「へ、へぇ……前から聞いてたけど、お前の兄貴って本当に…」

その時だった。

「―――ツナ!」

校門を抜けた二人の脇から、誰かの声が聞こえたのは。どこか甘い、だが力強い声音。

「あ……義兄さまっ?」
「え……」

呼ばれたツナは、心底驚いたように目を見開いた。友人も、声のした方を振り向いて……そして驚愕した。

そこには、信じられないほど存在感のある青年がいたからだ。太陽の光を浴びて輝く金髪に金の瞳。イタリア人なら珍しくないというのに、その人物だけは別格に見える。
それは、男がまるで神に造られたかのような整った顔をしているからだろうか。

いや、姿もだが……その雰囲気というか、醸し出すオーラのようなものがそもそも普通ではないようだった。

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