Main3
□Inside fence
4ページ/8ページ
得体の知れない薬を近付けられて、しかもその実験台にされると聞いて恐怖しない訳がない。ツナは、男の言葉に激しく頭を振った。
だが、男はいつになく愉しげな表情で瓶の蓋を開けると、手に取ったスポイドでその液体を吸い上げた。
「恐がらなくても良い……痛いことは何もない」
「んっ、んーっ!」
「むしろ……気持ち良くて気持ち良くて、堪らなくなる薬なんだからな」
今にも液体が滴りそうなスポイドを近付けられて、何とかそれから遠ざかろうと身体を捩る。だが、拘束されていてはそれも無意味で、
「っ、ふ…ぅっ…!」
その瞬間、ぽたりと……ひんやりとした液体がツナの胸元に垂らされた。少しとろりとしたそれは片方の胸の先端に落とされ、腹部へ向かって滑り落ちていく。
液体が肌を伝っていく感覚に、ぞくぞくと身体が震えた。
「もう片方も、やらないとな」
「んんんっ…!」
すぐに反対側の突起にも垂らされて、そこでようやく男の手が離れていく。そして、液体に濡れてらてらと光るそこを、満足そうに眺めた。
「さて……効いてきたら、私の質問に細かく答えてもらおうか」
「っ、ぁ……!」
口からタオルを引き抜かれて、入り込んできた空気にむせてしまう。だが、ツナは構わずに男に訴えた。
「っ、はぁっ…先、生っ…これ、はずして…!」
「駄目だ。外したら帰るつもりだろう?補習が終わるまでこのままだ」
「そ、んなっ…!」
こんなもの、補習でもなんでもない……何とか腕を動かして解こうとするが、キツく縛られているため肌に食い込むだけだった。それに、今肌に付けられた液体は一体何なのか……ツナは、恐怖と焦りで泣きそうになる。
だが、
「っ、ぁ……?」
不意に、薬を付けられた胸が疼くような、少しずつ熱くなっていくような感覚に襲われて。自分の身体の変化に酷く戸惑った。
「ぁ…ぁ…?な、に……」
「もう効いてきたか……熱くなってきただろう?」
「なに…ゃっ…へ、ん……!」
胸が、特に先端が酷く熱い。じんじんとして、何かを求めているような。
「さぁ……ちゃんと薬の効能を聞かせてもらうまで、今日は帰さないからな」
「ぁ…は、ぁっ…!」
すでに顔を真っ赤にして、瞳に涙を浮かべたツナに視線を合わせながら、男がうっそりと笑う。そして、何か細長い物を取り出すとツナの目の前でしゃがみ込んだ。
それは、実験で液体を混ぜる時に使うガラス製の棒状の物で。