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□にゃん♪
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「―――おい、ダメツナ」
「んんー?」

全ては、これが始まりだった。

「何?リボー……」

ベッドの上でごろごろしていると、不意に後ろから名前を呼ばれて。のんびりと振り返ろうとすれば、

―――ズガン!

「―――っ!」

その瞬間、全てが真っ白に染まった。


***


春の陽気がぽかぽかと気持ちの良い、とある休日の昼下がり。

気を抜けば居眠りしてしまいそうなほど穏やかな日差しの中、並盛町の住宅街を早足で進む人物がいた。
銀色の髪に整った顔立ち。まだ中学生くらいだろうが、その雰囲気はもっと大人びて見える。

普段は鋭く険しい表情は、今は酷く嬉しそうで、足取りもどこか軽い。

(十代目、ご自宅にいらっしゃるだろうか……)

会えるかどうか少し不安に思いつつも、胸を高鳴らせながら……その少年、獄寺隼人は自分の慕う人物の元へ遊びに行くのだった。自分にとって大切な存在であり、尊敬し敬愛する人物……沢田綱吉の元へ。

とはいえ、獄寺がツナの家へ通うのは最早日課のようになっているのだが。

今日も、ツナの側で右腕としての役割を果たすのだ!……と意気込んで沢田家の前へ着いた獄寺は、すぐにインターホンを鳴らした。

だが、

「ん……?」

いつもならツナの母親である奈々の明るい声が返ってくるはずなのだが、今日は返事がない。留守かと思ったが明かりが点いている部屋もあるし、微かに人の気配もする。
獄寺は、不思議に思いながらもお邪魔することにした。

「失礼します…!十代目、いらっしゃいますか……?」

そっとドアを開けて控え目に挨拶をするも、やはり誰からも返事はない。ただ、声を上げた瞬間二階で何か物音がしたので、誰かはいるようだった。

「十代目…?お邪魔しますよー……」

遠慮はしない獄寺、きちんと靴を揃えて脱ぐと、階段を上って二階へと向かう。二階にある、ツナの自室へ。

すると、

「獄寺か?良いところに来たな。入れ」
「リボーンさん?」

ツナの部屋の向こうから、彼の家庭教師であるリボーンの声が聞こえた。やはり、中にいたらしい。
獄寺は少し安心して、ではツナはいるだろうかとドキドキしながら部屋のドアを開けた。

ツナが、いつもの日だまりのような笑みで自分を迎えてくれれば嬉しいな、と密かに思いながら。

だが、

「失礼します!十代目―――」

笑顔でドアを開けた獄寺だが……中に入った瞬間、その表情のまま固まってしまった。

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