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□Dog's feeling
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そして今は、ツナがボンゴレのアジトに滞在して(監禁とも言う)いつでも会えるということで、暇さえあれば激しく求め合うのだった。

とは言うものの、ザンザスが朝にツナの元を訪れることは珍しい。いつもは明け方近くまで抱かれて、朝になるといつの間にかのっそりと帰るというのに。
しかもツナに何か用があるらしく、支度をしろと(視線で)言うのだ。一体何をするつもりなのだろうか。

(どこかへ…行くのかな……?)

とにかく待たせるのは怖いので、急いで着替えながらもちらりとザンザスの方へ視線を向けると……良く見れば、彼はいつもの黒い隊服ではなく私服姿だった。
シンプルなシャツに黒のジーンズを身に付けた姿は、長身にしなやかな身体をより引き立てていて。

(か…かっこいぃ……)

強面だが、ザンザスはモデルのような整った顔立ちとスタイルの持ち主なのだ。いつも黒服(もしくは裸)しか見たことがない彼の、普段のラフな格好を見て、またそれが酷く格好良くて……ツナは、寝癖を付けたままぽーっと見惚れてしまう。

すると、

「ほぇ……?」

着替えが終了した瞬間、身体が宙に浮いて……ザンザスに、腕一本で抱き抱えられていた。そして彼は……もう片方の手に、愛用の銃を握っていて。

「ちょ、ちょちょちょっ…一体何っ…!?」
「………」

物騒な顔で物騒な物を持たれては、怖くて仕方がない。驚き怯えるツナを、だがザンザスは無視すると抱いたまま窓際へと向かった。
そこで窓を開けて、バルコニーへ出ると柵に足を掛けるので、ツナはさらに不安が募っていく。

そして、

「ぇ……」

躊躇することなく……ザンザスは、そこから跳んだ。

「ひっ……!」

ふわりと身体が浮く感覚と、落ちるという恐怖にツナが悲鳴を上げかけた瞬間、

「っ、ぎゃぁぁぁぁっ…!」

ザンザスの銃口から、火が吹いた。
ジェット機のような爆音とともに、身体に物凄い圧力がかかって……ツナは、本日二回目の絶叫を上げる。ザンザスが、銃から凄まじい炎を噴射させて、その反動を利用して空中を高速で移動し始めたのだ。

普段はツナも同じようなことをして飛び回っているのだが、今は死ぬ気ではない訳で。吹き飛ばされそうな衝撃に、そして怖くて下を見ることができなくて、ギュッと目をつむりザンザスの身体にしがみ付いた。

そのことに、ザンザスが気を良くしたのも知らないで。

そしてそのまま、ザンザスはツナを連れてどこかへ向かったのだった。


***

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