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□Harem?
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とはいえ、無事に元の姿に戻れたのだから、彼らにとっては万々歳だし一件落着なのであろうが……
「っ……!」
その中で、まだパニックを起こしている人物がたった一人。
それは、
(ど、どういうことーっ!?)
疑いようもなく、ボンゴレ十代目候補の沢田綱吉だった。無理もないだろう。そもそもツナは、アルコバレーノの呪い自体良く分かっていなかったし、彼らが本当はこんなに立派な大人で……それも見目麗しすぎる人物ばかりだったなんて、思いもしなかったのだから。
それに、
(な、何だよこの状況ーっ!?)
自分の部屋の中で、ツナはかっちんこっちんに固まっていた。
何故なら、
「沢田!せっかく元の姿に戻ったんだから、どこかへ出かけようぜ、コラ!」
「あっ、ずりーぞコロネロ!」
「では、私はしばらくこの家に滞在してもよろしいでしょうか?ツナヨシ」
「どさくさに紛れて何言ってんだ!」
「っっ……!」
ツナは、その元赤ん坊達に囲まれていて……ただでさえ美形に弱いのに、こんな大人数でこんな近くで話し掛けられたり笑い掛けられたりして、頭が全然追い付かなかった。
(そ、それに……)
頬を真っ赤に染めながら、ツナはちらりと自分の隣を見やる。
そこには、
「テメーら何勝手なこと言ってんだ。コイツは、ずっと俺の側にいることに決まってるんだぞ」
「っ……!」
寝巻からあの漆黒のスーツに着替えた、フェロモンむんむんの男……リボーンがいて。強引に肩を抱かれ引き寄せられて、心臓がどきりと跳ね上がった。
(この人がリボーンだったなんて、信じられないよぉぉっ…!)
何せ、一番一緒にいた時間が長いのはリボーンなのだ。呪いも何も、赤ん坊でしかないと思っていた家庭教師がこんなにも格好良い男だったなんて……ツナは驚きと胸の高鳴りを抑えられなかった。
すると、
「……何だ?いやらしい顔をして。誘ってんのか?」
「っ、へ……!?」
リボーンに見惚れてぽーっとしていると、その本人がにやりと笑ってそんなことを言うので、ツナははっとした。いやらしいとは、自分は一体どんな表情をしていたというのか。
「そういや、さっきは良い所で邪魔されたんだったな」
「ぁっ……!?」
抱き寄せられた状態で、ごつごつとした大人の手がパジャマの上から上半身を撫で回す。突然のことに、ツナ驚いて身体を跳ねさせた。
「ゃっ、ちょっ…なに、するのっ……?」
「分からねぇのか?まぁ、これからじっくり教えてやるが」
「っ……?」