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□Harem?
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「良いか?俺はな……」
「ぁ……」

端正な顔に間近で見つめられて、一瞬で頬を染めながらも……ツナは男を知っているような気がした。

「あ…の……」
「俺は―――」

その時、

「―――ちょっと待てコラァッ!」
「ひぃぃっ!?」

ドタバタと走る音が大量に近付いてきたかと思ったら、ドアが勢い良く開かれて、

「っ、誰!?」

入ってきた人物に、ツナはまたもや目を剥いたのだった。それは輝くような金髪に蒼い瞳をした、これまたとんでもないイケメンで……どこかの軍人なのか、迷彩服に身を包んでいる青年で。

さらに、

「ぇ、ぇ…ぇぇぇっ?」

入ってきたのは、その男だけではなかった。

「綱吉!邪魔するぜ!」
「お邪魔しますよ」
「相変わらず狭い部屋だね」
「ふむ、実に平凡な風景だ」
「わぁぁぁぁっ!?」

軍服姿の青年を筆頭に、ロッカーのように派手なメイクをした男、艶やかな黒髪にチャイナ服を着た男、そして全身を濃紺のフードコートで包んだ男に、無精髭のダンディな……やはり、全員男前だったりする。

ツナは驚きすぎて、叫んだまま開いた口を閉じることができなかった。

だが、

「テメェっ、何一人で抜け駆けしようとしてるんだっ……リボーン!」
「へ……?」

金髪の青年の放たれた言葉にぽかんとしてしまう。今、この人物は誰に何と言った?

そして、

「うるせぇぞコロネロ。コイツは俺の教え子だ。手を出して良いのは当たり前だろ?」
「は……」

ツナに顔を近付けたまま、黒髪の男が鬱陶しそうにそう言って。

「う、そ…まさか……」

その口調や雰囲気には、やはり覚えがあった。何よりも、男が呼ばれた名前は……

「……ぇぇぇぇぇっ!?」

そうして、本日何度目になるか分からないツナの絶叫が、家中に響いたのだった。

そう……この俺様な男前は、自称ツナの家庭教師であるリボーンで。

そして部屋に乱入してきた男達は、昨日まで小さな赤ん坊だったはずの……アルコバレーノだったのだ。


***


聞けば、彼らにも状況は良く分からないのだという。

呪いは解けたのだが元の姿には戻らなくて、これから成長するのだという仮設を立てたのが昨日のこと。

そしてそれぞれが自国に帰るのは次の日、つまり今日なので……昨晩はユニ以外の全員が沢田家に泊まったのだ。

そして、朝目が覚めると……この状態だったという。

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