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□Princess and...
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「ツナヨシ」
「っ……!」
だが顎を持ち上げられ、顔を覗き込まれて、ツナはどきりと心臓を跳ねさせた。
まっすぐに見つめられて、頬を染めると同時に身体を緊張させてしまう。この澄んだ金色の瞳に見つめられると、何もかも見透かされているような気持ちになるのだ。
悩んでいることが分かるのではないかと、ツナは不安に胸をドキドキと脈打たせた。
だが、
「……ふ、何を驚いている?」
「っ、ぇ……んっ…!」
しばらくそうしていたジョットが不意に頬を緩めて、ツナの唇に軽く口付けた。ぴくんと反応するツナに笑うと、
「もう寝よう。いつまでもここにいれば風邪を引いてしまうぞ」
「う、うん……」
ふわりと横抱きにすると、寝室へ向かって歩きだした。その横顔を見ながら、ツナは気のせいかとホッとする。
寝室のベッドへ着けば、ジョットはツナを優しく寝かせて、その上に覆い被さった。
「じ、ジョット……!」
「ツナヨシ……」
「っ……!」
その雰囲気が、身体に触れる仕草が含みのあるもので、ツナは身体を強ばらせる。
ツナはこの時代へ来て、ジョットを始め初代の守護者達と、人には言えないような行為をするようになった。強引に仕込まれたと言っても良いのだが……今ではすっかり、彼らに与えられる快楽に身を委ねている。
「ツナヨシ……」
「ジョッ…ト……」
今日はどんなふうにされるのか、もし意地悪をされたたら……僅かな不安と期待に、ツナはすでに身体を熱くさせていた。
だが、
「……今日は、やはりもう寝よう」
「ぇ……?」
不意にジョットの身体が離れたかと思うと、ツナのすぐ隣で眠る体勢を取った。仕事がない時は、必ずといって良いほど求めてくるというのに。
ツナが目をしばたかせていると、
「今日は、寝付くまでツナヨシと話をしようと思ってな」
「ふわっ……!」
「いつもは、ツナヨシが疲れてすぐに眠ってしまうだろう?」
「っ……!」
きゅ、と優しく抱き締められて、その温もりや匂いにドキドキしてしまう。そして至近距離で囁かれた、普段の情事のことを揶揄した言葉に、かぁぁと頬が染まった。
「今日は、ツナヨシが眠るまでこうしてやるからな」
「………」
そう言って髪をゆっくり、優しく撫でられる。
ひょっとして、ジョットはツナが何か悩んでいることに気付いて、慰めようとしてくれているのだろうか。それでこんな……ツナは、ジョットの胸元に顔を埋めた。