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□Princess and gale
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目を輝かせてそう言うと、嬉しそうに頬張り始める。
そんなツナを、Gはどこか穏やかな表情で眺めた。彼には、頬を膨らませて懸命に食べるツナが、ハムスターか何かのように見えているのかもしれない。
(Gさんって、凄い人なんだなぁ……ちょっと変わってる所もあるかもしれないけど、ちゃんと常識があって)
何せあのジョットの相棒をしているのだから……と、ツナはむしろ尊敬の念を抱き始めていた。
その時、
「……おい、ツナヨシ」
「ふ、ぇ……?」
上機嫌で食べていると、不意にGに呼ばれて、顎を掬い上げられた。その顔が近付いてきて、ん?と不思議に思った瞬間、
「っ……!?」
端正な顔が目の前いっぱいに広がったかと思うと、唇のすぐ隣に生暖かいものが触れた。思考が一瞬でフリーズして、危うく喉を詰めそうになる。
「んっ……!」
そして、その何かに口元を撫でられGの顔が離れたことで初めて……それが彼の舌で、舐められたということが分かった。
「口に付いていたぞ」
「っ……!」
恐らくソースか何かだろうが、問題はそこではなく。
(ぜぜぜ前言撤回っ…やっぱりこの人もジョットと同じだ……!)
何故、Gにしてもジョットにしても、わざわざ舌で舐め取るんだ!と……何でもないような様子のGに、ツナは真っ赤になりながら、心の中で盛大に突っ込みを入れたのだった。
***
前回ジョットが不在の時は、ゴロゴロしたりうとうとしたり、バルコニーからぼーっと景色を眺めたりしていたのだが……今日はGがいるので、ツナは彼といろんな話をした。
いつもは怖い顔でジョットを叱っているので、怖い人かと思っていたが……クールであまり喋らないが、本当は優しくて……この数時間の間に、ツナはすっかり彼に懐いていた。
Gからはジョットのこと、他の守護者達のことを聞いて、ツナも自分の仲間達のことを話した。
「――それで、その時に俺の友達が、そんなことになって」
「ふ……そうか」
「っ……!」
少し興奮したように話すツナを、Gは静かな表情で聞いていて……そして、ふと見せる穏やかな笑みに……ツナは何度も頬を染めていた。
黙っていても格好良いのに、微かに笑うとさらにイケメン度が増して……直視することができなくなるのだ。
(だから、何で初代のメンバーってイケメンばっかりなんだよ…!というか、俺の仲間も……)
自分のいる時代の、周りの人間も男前ばっかりだし……と、少し拗ねかけたツナだったが、
(………?)