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□A start
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そこにあるものは快楽なんかではなく、苦痛と嫌悪だけだろう。だが、身体を弄ばれ涙を流す姿は酷く扇状的で。

「っ……!」

スクアーロは、完全に思考を停止させていた。

(なん、なんだよ……!)

何故、よりによってこの少年なのか。この状況で、このタイミングで。

「……もう良いよな」
「ああ」
「ん゛、ぅっ……!」

後ろを掻き回していた男が、乱暴に指を引き抜く。少しホッとした様子のツナは知らないのだ。
これから、もっと酷い目に遭うということを。

「っ……!?」

その瞳は、すぐに恐怖で見開かれることになる。目の前の男が、前を寛げ己の自身を取り出したからだ。

「暴れるなよ……」
「んーっ、んん゛ーっ!」

凶悪に昂ぶったそれを後孔に押しあてられて、今度こそツナはパニックに陥った。だが、そんな様子も男達を煽るだけで。

「っ……!」

そして、その先端が僅かにめり込み、少年の顔が苦痛に歪んだ瞬間、

「……っ、う゛ぉぉぉぉぃっ!テメェらぁぁっ!」

スクアーロの怒号が、路地に響き渡った。


***


男達をぶん殴って気絶させた後、スクアーロはツナの乱れた服を乱暴に直すと、腕をつかみ強引にその場から連れ出した。

何故助けたのか、自分でも分からない。だが、ツナが他の男に貫かれようとした瞬間、頭に血が上って、身体が勝手に動いていたのだ。

ツナの方は、突然目の前にスクアーロが現れたことに、しかも自分を助けたことに、すっかり硬直してしまっていた。それが、スクアーロに対する驚きだけのものなのか、それともレイプされかけたショックからなのかは分からないが。

だが、スクアーロにどこかへ連れていかれようとしているのに、ずっと黙ってされるがままになっていた。


向かったのは、スクアーロが宿泊しているホテルの一室。
無言のまま部屋に入った彼は、まっすぐにベッドまで向かうと、ツナをその上に放り投げた。

「っ……!」

そして、あっさりとベッドに転がったツナの上に乗っかって、起き上がられる前に華奢な身体を組み敷くと、

「テメェっ、ふざけるんじゃねぇぞぉ…!」
「っ……!」

思い切り怒鳴り付けた。
細い肩がびくりと跳ね上がって、無意識に逃げようとしたのを、だが強く押さえ付けて、

「何なんだ、テメェは…!」
「………」
「クソボスを負かしたお前が、あんなカスどもに…!」

スクアーロは許せなかった。自分が唯一認めたボスと戦い、倒したこの少年が、あんな誰にも見つからない所で、何でもない人間に犯されているなんて。

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