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□おあいこ
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「じ、じゃあ行ってきまーすっ」
「あらあらつっ君、最近は早いのねぇ」
「ま、まあね……!」

朝。いつもなら、母親に起こしてもらわないとなかなか目を覚ますことができず、遅刻もしょっちゅうのツナだったが……それがここ数日は、ちゃんと目覚まし時計のアラームで起床して、遅れることなく登校していた。

(遅刻なんて、もう絶対にできないよ…だって……)

慌ただしく鞄を引っつかんで、ドタバタと玄関へ向かう。靴を履いて少し身なりを整えると、ツナはドキドキしながらドアを開けた。

そこには、

「遅いよ、綱吉」
「ご、ごめんなさい雲雀さん…!あ、あの…おはようございます…!」
「うん、おはよう」

塀に寄りかかるようにして、漆黒の髪に学ラン姿の男……雲雀恭弥が立っていた。ツナの姿を見て、軽く目を細める。

一方のツナは、その姿に頬を染めていた。

(雲雀さん…今日も来てくれた……)

誰にでも容赦のない並中最強の風紀委員長が、何故こんな朝から一人の生徒の家にいるのかと思うだろう。

それは、

「何ボーッとしてるの。早く行くよ」
「は、はいっ!」

さっさと歩きだす雲雀に、ツナは慌ててその後を追った。やっと背中まで追い付くと、少し躊躇いがちにその隣に並んだ。

(ああ…まだ信じられないよ……)

真っ直ぐに前を向いて歩く雲雀の横顔を見て、再び頬が熱くなったツナは焦ったように視線を戻す。だが、その熱は収まりそうにない。

(この俺が、あの雲雀さんと付き合ってるだなんて……!)

そう……最強の風紀委員長である雲雀と、何をやらせてもダメダメなツナこと沢田綱吉は、何と少し前から恋人同士になったのだ。
ボンゴレファミリーというマフィアに関わってから、ことあるごとにツナを助けてくれた雲雀。普段は冷たく感じるが、本当は優しくて……そんな彼に、ツナはずっと前から想いを寄せていた。

だが雲雀が色恋沙汰なんかに、それも弱っちぃ自分に興味があるとは全く思えない。ただ遠くで眺めるだけで良い……と、自分の気持ちを隠していたのだ。

それがつい最近、信じられないことに、雲雀から付き合ってくれと告白されて……というよりも、脅迫されたと言った方が正しいのだが。
だがそれよりも、雲雀も自分のことを想っていた事実に驚きすぎて……訳が分からないまま、ツナは雲雀と付き合うことになったのだった。

とはいえ、憧れの相手と恋人同士になれて、ツナは舞い上がるような喜びだったのだが……。

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