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□レンアイ受難曲!
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剣介がそう尋ねると、ツナはそこで困ったように笑った。

「家のチビ達とか、友達と行くと…その、ちょっとはしゃぎすぎちゃって…それどころじゃなくなるんです」
「ああ……なるほど」

ツナの言いたいことがすぐに分かって、剣介も苦笑いをする。確かに、あの取り巻き達と一緒ならいろいろと大変そうだ。

(っていうか、今日だってどこかに潜んでるんじゃ……)

いつも陰から殺気を飛ばして、隙あらば容赦なく攻撃してくる奴らだ。デートへ出かけて、黙っているはずはない……剣介の勘は当たっていたりする。

(でも、今日は邪魔しないでくれよな……)

ワクワクしているツナを見て、心からそう思った。

待ちに待った、恋人とのデートなのだ。それに、やはり男同士という遠慮もあって、二人は手を繋いだり、腕を組んだりすることもできない。

だから、キスさえもまだで。

(今日、できれば…人目のない所で…一度だけで良いから……)

そんな淡い想いを抱きながら、剣介は二人分のチケットを買ったのだった。





そんな剣介の願いも虚しく、テーマパークへ入っていく二人を、やはり陰から監視している守護者達。

「十代目と遊園地だとぉ…!あの野郎、やっぱり果たす……!」
「待てって。確かにツナといるのはいけ好かないけどさ、そんなことしたらツナに一生恨まれるぜ?」
「うっ……!」
「ううむ、確かに……」

山本の最もな言葉に、獄寺と了平も唸ってしまう。確かに、そんなことをしたら嫌われるどころか、ツナに燃やされてしまうかもしれない。

「何言ってるの。それなら、沢田の知らない所でこっそり咬み殺せば良いだけじゃない」
「そうですよ。闇討ちなら僕の大得意です」
「どのみち、ツナは悲しむだろうな」
「「………」」

そうなのだ。ツナは持田のことが好きなのだから、どう守護者達が足掻こうと全く意味がない訳で。

どうしたものか、と全員が頭を抱えていると、

「おめーら、相変わらずバカやってんな」
「り、リボーンさん!」
「小僧!」

一体いつの間に現れたのか、自称ツナの家庭教師であるリボーンが、ちょこんと山本の肩に乗っていた。にやにやと笑いながら。

「守護者が揃って出歯亀とは、なかなか面白い光景だぞ」
「呑気なこと言ってる場合じゃないですよ!これは十代目の一大事なんですから!」
「確かに、時期ボンゴレ十代目に恋人ができたとなれば、一大事だな」
「っ、俺はまだ恋人だなんて認めてな……あ、待てよ!?」

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