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□スパルタ!
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その時、

「目が覚めたか、コラ」
「っ……!」

隣で聞き慣れた声がして、ツナの意識は一気に覚醒した。顔を向ければ、椅子に座ってこちらを見ているコロネロがいて。

「こ、コロネロ教官っ…?な、何で…俺……!」
「ここは医務室だ、コラ。お前は訓練場で倒れたんだよ」
「っ、ぁ……!」

(そう、だ…俺……!)

急に目の前が真っ暗になったのを思い出したツナは、焦ったように跳ね起きた。見ると、確かにここは医務室で、自分はベッドの上で。

「す、すみません…!ご迷惑を、おかけして……!」
「………」

恐らく訓練の疲れや、コロネロのことを想って夜もあまり寝ていなかったからだろう。訓練が終わって、何かが切れたのかもしれない。

(俺、何やってるんだよ…最後までダメなとこばっかり見せて……)

せめて最後は、笑顔でお礼を言いたかったのに……自分が情けなくて、恥ずかしくて……ツナは、コロネロを見ることができず俯いた。

だが、

「……良く頑張ったな、コラ」
「っ、ぇ……?」

そんな声とともに、大きな手が頭に乗せられて、ツナは驚いたように目を見開いた。見ると、コロネロが優しげな表情でツナの頭を撫でていて。

「お前は良くやったよ。誰よりも若くて、小さかったのに……」
「そ、んな……」
「途中で力尽きても、俺に怒鳴られても……何とか必死にやろうとしていた。俺はちゃんと見てたぜ、コラ」
「っ……!」

良く最後まで付いてきたな、と褒めてくれるコロネロに、ツナは何と言えば良いのか分からない。

「そ、な…俺、教官に嫌われてるとばっかり……」
「なっ…そんなことあるか…!俺は、お前のことが……!」
「ぇ……?」

コロネロの不自然な様子に、ツナは首を傾げる。

だがその瞬間、両肩を強くつかまれた。真剣な目をした、だが頬を僅かに赤くしたコロネロと視線がぶつかって。

「コ……、んんっ……!」

そして、コロネロの顔が視界いっぱいに広がったかと思うと……唇に何か柔らかいものが触れた。それは、コロネロの……

(ぇっ……な、なんで…キ……!)

一瞬で固まってしまったツナから唇を放して、コロネロは顔を赤くさせたまま、

「っ、好きだ」
「っ……!」

その言葉を聞いて、ツナはさらに頭の中が真っ白になってしまった。何を言われたのか、一瞬分からなくて。

そんなツナに、コロネロは静かに話し始める。
訓練の初日、初めてツナを見た時から気になっていたこと。ダメダメでも懸命に取り組もうとする姿に、真っ直ぐな姿に惹かれていったこと。

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