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□Dancing dolls
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けれど、塞ぎ込んでいたツナはそれが何なのか分からなくて、ずっと蹲ったまま動こうとしなかった。もうどうにでもなれ、という気持ちにさえなっていたから。

だが、

『おやおや……』

「っ……!」

聞き覚えのある声が聞こえたような気がして、びくりと身体が跳ね上がった。

(う、そ…まさか……ううん、違う…どうせ違うんだ……)

はっとしかけたツナだったが、慌てて頭を左右に振る。少しでも期待して、それを裏切られるのは恐かったのだ。

だから、カツカツと靴の音がして、誰かが近付いてきても、決して頭を上げようとはしなかった。希望さえも消し去ろうとしながら。

やがて、靴の音がツナのすぐ側で止まって、

「……何て情けない顔をしているんですか」
「っ……!」

上から降ってきた声に、ツナは弾かれたように顔を上げた。そこにいた人物を、信じられないといった様子で呆然と見つめる。

「っ、な…なん、で……?」
「………」

そこには、ツナの霧の守護者である六道骸が立っていたのだ。眉間を寄せ、呆れているというか、感情の良く読めない表情をして。

(ほん、もの……?)

幻を見ているのではないかと、幻術ではないかと疑ってしまう。

だが、ツナには一瞬で分かった。幻なんかではないということが。

「……何を泣いているんです」
「っ、だって……!」

分かった瞬間、ボロボロと涙が溢れ出てきた。

ずっと仲間に会いたかったのだ。いきなり引き離されて、安否も分からないまま……自分は一人捕らえられ、友人だと思っていた人間に犯されて。

そして、デイモンの所有物となって、身体を好き勝手に弄ばれる毎日。一人ぼっちの不安や恐怖、苦痛でどうにかなってしまいそうだった。

だから、もちろん他の仲間のことも心配だったのだが……骸に会えて、ツナは本当に嬉しかった。

「全く……」

骸は呆れた顔をしつつも、しばらくツナが落ち着くのを待っていた。

「………」

だが、その表情は次第に険しくなっていく。
ツナの首筋や、シャツから覗く肌に付けられた、たくさんのキスマーク。下着から伸びるほっそりとした足にも、それは散りばめられていて。

ツナがどんなことをされていたかなんて、一目で分かる。

(随分、ふざけた真似をしてくれる……)

骸は、この少年を傷付けた敵の存在を、心底憎々しげに思った。

「……でも、どうやってここへ…?みんなは…みんなは無事なの……?」
「え?ええ……」

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