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□Wild beasts
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「退け、カス」
「邪魔だ」
「いやいやいや!何いきなりバトルしようとしてるの!ここ、火気厳禁!ドンパチ禁止!」
殺気立った瞳に睨まれて逃げ出したくなりつつも、ツナは必死に止めてくれと懇願する。何故闘おうとするのか分からないが、こんな所でおっぱじめられたら家が崩壊してしまう。
というか、自分も巻き込まれてただでは済まないだろう。
「と、とにかく銃も駄目!良く分かんないけど、一応自分自身なんだから……な、仲良くしなよ!ねっ?」
「「………」」
二人で戦いを始める前に、自分が消し炭にされるのではないかとヒヤヒヤする。だが、彼らは何を思ったか手にした銃を黙って懐に直した。
分かってもらえたのだろうか、と少しホッとした瞬間、
「ほぇ……?」
気が付いたら視界には天井が映っていて、ツナは惚けた声を上げた。次いで、二人分の鋭い瞳に見下ろされ、びくりと身体を固まらせる。
そして、その手が身体に伸ばされ衣服を脱がし始めたので、驚いて飛び上がった。
「ちょちょちょちょっと!い、いきなりなにっ…」
「テメェが言ったんだろ」
「な、なにをっ…!?」
二人の行動が、言っている言葉が全く理解できない。起き上がろうとした身体は、だが簡単に押さえ付けられてしまった。
「今言っただろうが。テメェが、ちゃんと二人分相手になるって」
「な、なぁっ…!?」
つまり二人は、ツナを抱くために邪魔者を排除しようとしたわけで。
“仲良く”というのは、一緒に抱かれてしまうということで。
目の前には、熱の孕んだ瞳をした、二人の野獣のような男。
「むっ…むりむりむりっ…!二人いっぺんになんてっ…!」
ツナは、一瞬で血の気が引くのが分かった。ザンザス一人に抱かれるだけでも大変なのに、二人同時になんて、考えるだけで恐ろしい。
「ひっ…やだやだぁっんむぅっ…!」
だが、慌てて逃げ出そうとしたら、いきなり噛み付くようなキスをされ阻まれてしまった。目の前いっぱいに広がるのは、大人の色気がさらに増した十年後のザンザスだ。
「んっ、んんん゙ぅっ…ふ、ぅぅっ……!」
すぐに唇を舌で抉じ開けられ、口内を掻き回される。舌を痛いほど強く吸われて、くぐもった悲鳴を上げた。
さらに、
「っ、んんぅっ…!」
下半身がひんやりすると思ったら、いつの間にかハーフパンツや下着を剥ぎ取られていて……現代のザンザスに、露になった自身を銜えられた。ぬるりとした生暖かいものに包まれて、びくりと身体が跳ね上がる。