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□Square
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自分の下駄箱を開けるのがこんなにも苦痛で、怖いと感じる日が来るとは思わなかった。

「ぁ……」

朝。遅刻ぎりぎりで登校してきたツナは、恐る恐る下駄箱の扉を開ける。そこには自分の上靴しか入っていなくて、思わずホッと息を吐いた。

(良かった…今日は、メモがない……)

ツナが恐れていたのは、上級生からの呼び出しのメモだ。

少し前、ツナは複数の上級生に人気のない所へ連れていかれて、そこで性的な暴力を受けた。それからというもの、ちょくちょく呼び出されては淫らな行為を強要させられているのだ。

多い時には、週に何度も。メンバーは同じだったり、たまに違ったり。

今日はどうだろうか、明日は……決して安心できることのない、不安な毎日を送っているのだ。

「はぁ……」

幸い今日は大丈夫だったようなので、ツナは束の間の休息に少しだけ安堵すると、急いで教室へ向かおうとした。

だが、

「あ、ツナちゃんだー」
「っ……!」

不意に背後からかけられた声に、びくりと肩が跳ね上がる。どこかで聞いたことのある声に振り返って……ツナは表情を強ばらせた。

それは、いつもツナを犯すメンバーの一人だったからだ。

「ツナちゃんも遅刻ー?」
「っ……!」

へらへらと笑いながら、馴れ馴れしく肩を抱いてくる男が怖い。せめて普段の学校生活の中では、絶対に関わりたくなかったのに。

「お、遅れるから…俺、もう行きます……」

早くその場から立ち去りたくて、ツナは振り払うように男から離れた。

そのまま走りだそうとして、

「っ……!」

だが、離れたはずの手が再び伸び、細い手首をつかまれた。

驚いて固まってしまったツナの耳元に、男は顔を近付けると、

「……今日の放課後、いつもの所へ来てね。……また可愛がってあげるから」
「………!」

表情を凍り付かせたツナに、悪夢のような宣告をしたのだった。


***


もう何度も訪れたことのあるマンション。その一室へと向かいながら、

(どうしよう……)

ツナは暗い表情を隠せないでいた。当たり前だ、今から自分と同じ男に、好きでもない男達に犯されなければならないのだから。

こんなことを、いつまで続けなければならないのか。家族や友人にも相談することもできない。知られたくない。

今すぐに逃げ出したい。けれど、男達はツナとの行為の写真を何枚も撮っている。もし、逆らってそれを周りの人間にばらされたら……考えただけでゾッとする。

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