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□Toy box
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「っ、ん…く……!」

シャツ越しにも分かるくらいツンと立ち上がってしまった乳首を、すりすり、すりすりと指の腹で撫でられる。そこから絶え間なく電流のようなものが走って、ツナはびくびくと身体を震わせた。

「……今日も可愛いね。おっぱいも、こんなに硬くさせて」
「っ、ふ……!」

そして耳元にかかる、熱い吐息と擦れた声。男は耳元でいやらしいことを囁いてツナの羞恥を煽っては、舌をねっとりと這わせてくる。

さらに、片方の手が今度は下へ伸びてきて、スラックス越しに自身に触れた。

「こっちも、もう硬くなってるよ……」
「っ、っ……!」

(く、そ……!)

やわやわとそこを揉まれて、新たに加わった刺激に翻弄されながら、ツナは悔しそうに唇を噛み締める。


一番悔しくて許せないのは、始めは屈辱と嫌悪しか感じなかったはずが、今ではすっかり快感を得ている自分に対してだった。

敏感になった身体は、少しの刺激にも反応して……勃ち上がってしまった自身を、途中のトイレで処理することも増えた。酷い時などは、痴漢の手でイかされてしまうこともある。

(も…やだ……)

だが、最近では諦めにも近いものを感じるようになった。何故なら、時間や場所を変えても、どんなに抵抗しても無駄だからだ。
かと言って、家族や友人に相談することも、他人に助けを求めることも嫌だった。

(早く…早く、着いて……!)

だからツナは、ただひたすら降りる駅に早く到着することを願うしかなかったのだ。着くまでの数十分間、その間だけを我慢すれば良いのだから、と言い聞かせて。

「っ……!」

だが、そんな姿を嘲笑うかのように、男はさらにツナを追い詰めようとする。

それまでは布越しに自身に触れていた手が、ベルトを外して、下着の隙間から中へ潜り込んできたのだ。
誰かにこんな姿を見られたら、と咄嗟に逃げようとした身体は、だが同じようにシャツの間から忍び込んだ手に乳首を捕らえられ阻まれてしまう。

「っ、ぁ……!」

直に自身を握り込まれて、ツナは咄嗟に両手で口を塞いだ。周りにいる人間に声が聞こえはしなかったかと、ひやりとしながら。
痴漢をされることよりも、他人に知られることの方が、ツナにとっては恐怖だった。

「んっ…ん、ぅぅ……!」

僅かに反応していたそれを、大きな手で上下に扱かれる。間もなく先走りが溢れだして、下着の中が濡れていくのが自分でも分かった。

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