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□Bittersweet
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(本当に、変態ばっかりで良かった)
心の中でそう罵りながら、ツナはさも嬉しそうな顔をして、男の身体にぴったりと寄り添っていた。
***
男に連れてこられたのは、ツナも何度か入ったことのあるホテルだった。
部屋に入ると、男はすぐにツナの腰から腕を離して、ベッドへどっかりと腰を落とした。
そして、どうして良いか分からずその場に立ち尽くしているツナに、切れ長の瞳を向ける。
「何をぼんやりしている」
「え……」
「お前から誘ってきたんだ。さっさと奉仕でもしたらどうだ?」
「っ……」
言葉の意味が分かって、ツナは大きく目を見開いた。いきなりそんなことを言われたのは初めてなので、かなり驚いたのだ。
「慣れてるんだろう?それとも、中身はまだ子どもだったか?」
「っ、そんなこと……」
鼻で笑われて、かぁ、と頬が熱くなる。馬鹿にされたことよりも、まるで自分が好きで男に抱かれているような言い方に、酷く腹が立った。
(何にも、知らないくせに……)
そっちこそ今までの男達と同じ、馬鹿で無能な人間のくせに……と内心ムッとして、だが表面では平静を保ちながら男の元へと向かう。
だが、男に近付くにつれて、ツナの表情はだんだん緊張した面持ちに変わっていった。何しろ、自分から相手にそういう行為をしたことがなかったからだ。
いつも醜い欲望を突き出されて、無理やり口に銜えさせられるのだから。
ベッドに腰をかける男の前に座り、ゆっくりと股間へ手を伸ばす。ベルトを外そうとするが、緊張で手が震えなかなか上手くいかない。
男はずっと黙っていた。だが、上からじっと見下ろされているのが分かって、余計に気持ちが焦ってしまう。
やっとのことで前を寛げると、下着から萎えたそれをゆっくりと取り出した。
「っ……!」
萎えていても大きく、重量感のある男の自身。今まで見た誰のモノよりも大きいそれに、ツナは少し怯えた表情を見せる。
が、気を取り直してそれを両手で握ると、恐る恐る口に含んだ。
「ん……」
先端を銜えるだけでも精一杯のそれに舌を這わせて、手で竿を抜く。
正直、ツナはどう奉仕すれば良いのか知らなかった。今までの男は、ツナがそれを銜え、ぎこちなく扱くだけでも昂ぶらせていたのだから。
「ふ……子猫がじゃれているみたいだな」
「んっ…ん、ぅ……!」
暗に下手だと言われて、屈辱にどんどん体温が上がっていく。