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□籠目
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「は、ぁっ……なら、俺がここにいる意味はない…さっさと殺せ」
「そんなことはありませんよ、まだ貴方に聞きたいことはたくさんありますし。それに……」

骸は綱吉の顎をつかんで、その顔を覗き込んだ。

「貴方を盾にすれば、いろいろな取り引きができそうだ」
「は……俺ごときのために、国が応じるわけがない」
「そうでしょうか?」

意味ありげな視線を送っても、綱吉は鼻で笑い骸を睨み返すだけだ。

「……まぁ、とにかく貴方にはまだ聞きたいことがありますから……尋問を続けますよ」
「っ……」

その言葉に、僅かに綱吉の全身が強ばる。
楽に死なせてもらえるとは思わなかったが、また同じことを繰り返されることに絶望を感じた。

今日はどんなことをされるのか……と唇を噛み締めていると、骸が急に立ち上がり、己の前に手を掛け始めた。

「な……」
「いつも貴方ばかり気持ち良くなるのも面白くありませんから……」

前を寛げ、自身を取り出す様子を、綱吉はただ目を見開いて茫然と見ている。薄ら寒い笑みを浮かべる骸に、背筋が震えた。

「だから今日は、僕も気持ち良くしてもらおうと思いまして……口でしてもらいましょうか」
「っ、誰がっ……!」

敵に身体を弄ばれるだけでも耐え難いのに、自ら奉仕をするなど、綱吉の矜持が許すはずがない。
だが、瞬時に嫌悪感を露にする少年の口先に、骸はそれを無理やり近付けた。

「嫌なら、この間のようなことをしてあげても良いんですよ」
「っ……!」

そう言われて、サッと血の気が退くのが分かる。
骸は、初めて綱吉を拷問した時のことを言っているのだろう。薬を盛られ、玩具や得体の知れないモノに敏感な部分を、全身をめちゃくちゃにされた時のことを。
気絶するまで嬲られ、狂いそうな快感を与え続けられて、本当に死んでしまうかと思った。

思い出しただけでもゾッとする。
凌辱されるのが怖いのではない。拷問にはしたなく乱れてしまう自分が怖いのだ。

「……っ」

口先に押し付けられたそれを、綱吉はぎゅっと目をつむりながらのろのろと口に含んだ。恐る恐る先端を銜えれば、すぐに吐き出してしまいたくなるような衝動に駆られる。

「何をぐずぐずしているんです?ちゃんと奥まで銜えて、奉仕して下さい」
「っ、ん……!」

苦渋に満ちた表情で、それを奥まで飲み込んでいく。えづきそうになりながら何とか銜え込むと、ゆっくりと扱き始めた。

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