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□Operations impossible
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恋人への愛情表現の在り方は、人それぞれ実に様々。
だから、例えそれが……いつもと少しばかり、ちょっとくらい違ったとしても……
お互いに愛し合っているのならば、ぶっちゃけ何でも良いのではないか、と―――――
(……ふふふ)
イタリアのどこかにある、深い森に囲まれた巨大な屋敷。
その最上階の、豪奢で重厚な造りの廊下を歩きながら、
(……ふっふっふ!)
屋敷の主である、沢田綱吉……ツナは、心の中で不敵な笑みを浮かべた。
その若さでイタリアの巨大マフィア、ボンゴレファミリーの十代目ボスを務める日本の青年。ただし、幼い顔立ちや小柄な身体のせいで、漆黒のスーツに身を包んではいるものの……泣く子も黙るマフィアには全く見えない。悲しいことに、成人しているようにも見えない。
(ついに、この日が来たんだ!)
そんなツナが、これほどまでに上機嫌な理由とは……
(今日こそは、俺が……守護者の皆を“抱いて”やるからな……!)
……という意味の分からない、だが何やら不穏な気配のするものだった。
ここ最近、ツナは自分の守護者達に強い不満を抱いていた。
中学の頃から十年以上の付き合いである彼らは、ツナにとって大切な友人であり先輩だ。マフィアのボスという、膨大な仕事と常に命の危険と隣り合わせの日々を送るツナを助け、支えてくれる優秀な仲間であり部下でもある。
正直、彼らがいなければ自分は何も出来ないと思うほど……ツナは彼らを信頼し、また尊敬していた。本当に大切な、かけがえのない存在なのだ。
だが、そんな素晴らしい彼らに抱く不満が……一つだけあった。
それは、
(みんな、人の身体を好き勝手にして!)
実は、ツナと守護者はただの友人や仲間という関係ではない。それ以上の……とても深い繋がりを持っていた。
ぶっちゃけて言えば……恋人同士であり、身体の関係があるのだ。しかもツナ対守護者、一対六という驚くべき一夫多妻(一妻多夫?)。
その上……ツナが専ら“抱かれる側”で、守護者が“抱く”側。
それだけで、ツナへの身体の負担がどれほどのものか容易に想像できるが……実際に、その通りだった。
普段から体力もパワーも有り余っている守護者達だが、それはセックスの時も同じで……己の欲望のまま、性欲旺盛な身体を思い切りぶつけてくるのだ。
ツナが疲れて泣こうが喚こうが関係ない。自分が満足するまで決して離そうとはせず、一晩中求められるのは当たり前。