From flowery bowers
□第7章
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ーーーーー死んでから後悔することは、恐らくないとは思うけど。
死ぬ前に後悔することはーーーーーまぁ、普通に嫌だと思う。
けど、例えばとある一つのことをやるかやらないかで迷っていたとして、
それをやらなかったら、すごく悔やむのは良くあることかもしれない。逆に、やっても結局は望んだ結果にならないことだってあるだろう。
だから、やってもやらなくても後悔する可能性が高い場合は……どうすれば良いのか分からねぇから、また悩む訳だけど。
どちらが良い、というかマシに感じるかは、人によっても違うと思う。やらなくて良かったと納得できる奴もいれば、望んだ結果にならないと分かってても、ぶつかって自分なりのケジメをつける奴もいる。
それなら……自分は?
自分は、もしそんなことに直面した時……一体、どうする?
どちらをーーーーー選ぶんだろうか?
***
怒涛の文化祭が終わって、一週間ほど過ぎた。
体育祭の時もそうだったけど、何か盛り上がる行事が終わると途端に無気力になるというか、そういう奴がたくさんいるからクラスの雰囲気も全体的にそんな感じになる。鬼のリボーンが担任であるA組でも、例外じゃない(さすがにリボーンの前ではシャキッとしてるけど)。
けど、
「……はぁ、穏やかだね……」
自分の机でだらけて突っ伏してたら、隣の席のチュン太がしみじみと言った。たまにジジくさいんだよな。
ただ、似たようなことを少しは感じてたから「おぅ」とだけ返しておいた。
文化祭が終わっても、俺ら…いつもの四人組はあんまり変わってない。いや、そりゃあの一件が収まるまでは慌ただしかったけど、何というか……普通に、事件に首を突っ込む前の状態に戻っただけの感じだ。
獄寺は元々怠そうな、かったるそうな雰囲気を出してるし(今は煙草休憩に行ってるから、多分次の授業は遅れるかサボりだろう)、山本はいつでも明るくて元気だ。
チュン太も、さすがに疲れてたしあの事件が一段落してホッとはしただろうけど、元が真面目だから学校生活も普通に真面目。
まぁ、事件うんぬんがなくても基本的に平和じゃないこの学園で、そんなことを言えるようになったところを見れば、成長したのか毒されたのか微妙なところだ。
俺も……獄寺と一緒で基本的にだらけてるから、いつも通りと言えばいつも通りだ。他の奴らと見かけは同じでも。