From flowery bowers

□第2章
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―――――“何故?”って聞かれても、





自分でも、はっきりとした理由なんか分からねぇ。





ただ、それでも―――――





***


やたら濃い週末が開けて。

今日から、本格的に授業が始まる。

まだ学校生活が始まったばかりだからか、教室には早い時間から真面目に多くの生徒が登校してた。

……それは良いんだが、

「……………朝から不機嫌そうだね、たっちゃん」

ああ、実際に不機嫌だからな。


その理由ははっきりしてる。あの、新入生歓迎会の後のことだ。

あの後、俺らは言われた通り美化委員長の説教を食らった。さすがに入学早々に呼び出されて、キツく指導されるとは思わなかったぜ。

でもそれはまだ良かった。生徒指導には慣れてるし、晩飯前には解放されたし。

ただ、

『罰として、明日はとっ散らかした校舎内の後片付けと掃除。それから明後日までに、反省レポート十枚提出するように』
『………』
『守れなかったら……分かってるよね?』

次の日は土曜、その次は日曜。休みなのに、一昨日は一日中校内で扱き使われるわ(しかも一緒にいた清掃員みたいな人がすげぇ変わってた)、昨日は大量のレポートを書かされるわで……見事に潰された。

「仕方ないよ。こっちからケンカした訳じゃないけど、ちょっとやりすぎちゃったし……」

まぁ、ら暴れたり物壊したりしたのは確かだから、普通は仕方ないって思うんだが……

「もしかして、何か予定でもあった?」
「まぁ……」

ちょっと……麓の街に降りてみようと思ってたから、な。休みの日しか外出できねぇし。

「急ぎの用事だったの?」

急ぎって訳でもないけど……ただ、この土日で出かける気満々だったんだよ。

まぁ、そんなこと言っても仕方ねぇし、今週末まで我慢するか。

「大丈夫、土日なんてあっという間だって」
「そうだな」
「それに、ただでさえ強面なのに、不機嫌だったら余計怖いよ?」

どういう意味だよ。

ちらっと教室内を見回したら、目が合った奴が慌ててそらして……だから、俺はいたって一般人なのに失礼だろお前ら。

しかも、怪我した所が今更ながら痛む。……俺は殴られた頭やら身体に包帯巻いてるし、チュン太もいたる場所に絆創膏。どんなスタートだ。

そう言えば、保健室には初めて行ったけど……この学校の保険医も、何か変わった奴だったな。清掃員といい保険医といい、他にも……

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