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□My status
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その手が、彼自身の下半身に伸ばされベルトを外し始めたのを見て、ツナはどくりと心臓を跳ねさせた。ディーノは、今から自分を……抱こうとしているのだ。
それは……
「どう、して……」
それは、ディーノが望んでいることなのだろうか。彼は、本当に自分を抱きたいと思っているのだろうか。
それならば、何故……
「ツナ……」
「何、で……?」
ほどなく前が寛げられて、ディーノの昂ぶった自身が取り出された。熱をもったそれは固く張り詰め、ツナの小振りなモノとは比べものにならないような容姿をしている。
それが、解され収縮を繰り返す後孔に押し付けられた瞬間、
「っ…待って……!」
「今さら、もう嫌じゃねぇだろ?ツナの身体は俺を欲してる。俺も、お前を……」
「っ、だったら…何で……!」
ツナは、力の入らない手を精一杯ディーノに伸ばして、叫んだ。
「何で、そんなにっ……っ、苦しそうな顔をしてるんですか…!?」
「………!」
その言葉に、ディーノの瞳がこれ以上ないほど大きく見開かれた。ツナに迫ろうとしていた動きが、ぴたりと止まる。
ツナはずっと分からなかった。ディーノの表情から、雰囲気から感じられる言い様のない何かが何なのか。
いつもの、爽やかで輝くような笑顔ではない。悲しみとか苦しみとか、そのような感情が入り混じっているような……または、そんな言葉では言い表わせないような何かがあって。
それが何なのかは分からない。だが、確実に言えることは……彼は、それが苦しそうなのだ。
そしてそれは、今だけではない。もっと、少し前から……
「教えて下さい…!俺、何かっ…ディーノさんを傷付けるようなこと、したんですか…?」
「ツナ……」
「俺のこと、嫌いに…だから、こんなっ…!」
「ツナ!」
「っ……!」
愉悦からではない、新たにじんわりと滲んだ涙を見られたくなくて、顔を背けようとした時……暖かくてたくましい身体に包まれていた。ディーノに抱き締められたのだ。
「っ、ディ…ノ、さ…」
「言っただろ……逆だって」
「ぎゃ、く……?」
嫌われてはいないということだろうか。それならば何故、彼は自分と接する時、こんなにも……
「お前のことを嫌う訳がない。お前は可愛い弟分で、いつもまっすぐで一生懸命で……」
「ディーノ、さん……」
「さっきも言ったよな?一生懸命で、立派なボスの役割を果たして……すげぇ成長したって」
それは、兄貴分としてはこれ以上ない喜びだろう。