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□An excuse
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確かにあの戦いの作戦に巻き込んだのはツナなので、申し訳ないという気持ちはあった。だから謝って気持ちを楽にしたいとか、これを機に少しでも距離を縮めたいという願望はあったかもしれない。
ザンザスがそんな言葉を嫌い、受け入れることなどないというのも良く分かっていたつもりだ。
それでもただ純粋に、命の危険に関わるような怪我を負った彼らが心配で……その気持ちの方が強かったのは確かなのだ。だから、ずっとザンザスに会いたいと思っていた。
それさえも、彼にとっては疎ましく思うだろうが。
「っ……」
「………」
自分の気持ちを伝えたのは良いものの、返答がないので気まずさに目をそらしてしまう。何を言っても、彼にとってはそれがどうしたと思うだけだろう。
すると、
「……ふん」
「っ、ぁ……!」
顔を背けようとすれば再び顎を捕らえられて、間近で表情を覗き込まれた。獰猛に笑うザンザスは……何故、そんなにも愉しげなのだろうか。
それはまるで、
「テメェができることなら何でもする……そう言ったな?」
「ぇ…う、うん……」
「なら……」
獲物を捕らえて離さない、肉食獣のような顔付きで。
「なら、さっさと奉仕しろ」
「ぇっ……?」
「俺に跨がれって言ってんだよ、ドカス」
次いで、突然そんなことを要求されて訳が分からなくなる。ザンザスは、そんなツナに構わず強く睨み付けてきて。
その視線に気圧されてしまい、ツナは分からないながらも恐る恐るベッドへ乗り上げた。躊躇いがちに、そのしなやかだが鍛えられた下半身に跨る。
「こ、こう……?」
「そこまですればやることは分かるだろうが」
「ぇ…ぇっ……?」
そう言われても戸惑うばかりのツナは、本当に何を要求されているのか分からない様子で。対するザンザスは、苛立ちながらも愉しげに笑ったままだった。
分かっているのだ。ツナが、何も知らない無垢な子どもだということを。
だから、
「俺の摩羅をしゃぶれ、って言ってんだよカス」
「ま、ら……?」
聞き慣れない言葉にいよいよ当惑するツナ。だが、ザンザスが指し示した場所に……ようやく、何を求められているのかを理解したようで。
「っ……!」
一瞬で、その目が驚愕に見開かれた。
信じられないのも無理はないだろう。まさか同じ男に、そしてあのザンザスにそんなことを言われるなんて。
「な、何で…そんな…!」
「俺を労うんだろう?なら、望み通りに奉仕させてやるって言ってんだよ」
「で、でも……!」