作品置き場
□てりぶる・ふぃーばー
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日頃行いの良い俺がなんでこんなめに!
「…くそったれがっ」
貴族の女性を何人もタラシ込んでいる貴方が言う言葉じゃないですねぇ。と、隣から嫌味が聞こえる
「うっせぇ!!」
体か丈夫すぎるのも考えものだと隣を走る男がまた笑った
「くそっ、なんだってんだ!?」
そう叫んだ男は、その場から逃走した。
「おーいシオン、居るかー!!書類書いたぞ!」
その男は部屋いっぱいに、まるで怒鳴るかのように入ってきた、
「…んだよっ、ここにもいねぇのか」
ここ、つまり王の執務室に、シオン・アスタールの姿はなかった。
「どっか行くとかいってたな確か……何処だっけか………?」
思い出せないのか、苛ついたように頭を乱暴にかいた。
「あーあ゛ぁっ、そもそもなんで俺がこんなこと……アホらしーっ、後で誰かに書類くらい届けさせるか…?」
と言って、早々に部屋を出た。
……と、そこで彼に声が掛かった
「…あれ、先輩じゃないですか、シオンさんになにか用ですか?」
そう言った男は赤髪の男、クラウを見て碧眼をぱちぱちと瞬きした。
「………カルネか、チッ」
残念そう、というよりは面倒くさそうにクラウは碧眼の男、カルネを見た
「……なんですか今のは!ってか今舌打ちしましたね!」
クラウはそれに面倒くさそうに、
「それよか、シオン何処行ったか知らねぇ?あいつ俺にめんどくせぇ書類寄越しゃがって、そのくせいやしねぇしよ………第一だ」
カルネは遮り、
「ああ、シオンさんならマッシュ医院に向かってるところじゃないですか?」
……いや、もう着いてる頃かな?なんてぶつぶつ言っている
クラウは顔をしかめ、
「あぁ?なんでシオンがそんなとこ行くんだ?仕事ばっかやってたから……とかか?にしてももっといい病院があんのになんで……」
カルネは呆れ顔でクラウを見上げ、
「違いますよ、見つかったらしいんです、彼が」