蜘蛛の糸に絡まった兎ちゃん

□みんなでお出掛け
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『明日、仕事についてこないか?』

「盗み?」

『いや、商談だ』


商談?盗賊のみなさんが?
いや、まあ俺らも商談はあったけどさ。


「ふーん・・・」

『俺のコレクションを売りにな』

「・・相手とメンバーは?」

『表向きは美術館経営者。メンバーは俺とパクとフェイタンとフィンクスだ』


ふーたん行くんだ、じゃあ明日暇になっちゃうじゃん。


「んー・・・行こっかな」

『わかった』

『商談したことあんのか?』


ノブが半分馬鹿にしたように聞いてきたから鼻で笑ってやった。


「ふんっ、伊達に神威の部下やってないから死ぬほどあるよ。ノブは出来ないだろうなー」

『なっ、俺はいいんだよ!!』

「ノブは闘い専門っぽいしな。ってかクロロとパクはわかるけどフィンとふーたんはなんで行くんだ?」


クロロはコレクションの持ち主だし、パクは頭良さそうだし。


『俺は会社の社長、パクは秘書、フェイタンとフィンクスは用心棒だ。』

「なるほど。俺は?」

『俺の妹・・・だな』

「なら黒のカラコン、用意しないとな」

『なぜわざわざそんなのするか』

「兄妹なら瞳の色も一緒の方が自然っしょ。髪の色は一緒だし」


杏仁豆腐を食べ終え、ゴマ団子に手を伸ばしながら説明するとその場の全員が感心したように頷く。


「見直した?」

『あぁ』

『すごいじゃない、カンナ。しかもまだ食べるんだ』

「へへーっ。うん、ゴマ団子うまい」

『そんなに馬鹿みてぇに食うし馬鹿みてぇに強いくせに細いなんて・・・お前の種族は恐ろしいぜ』


満足したのかうぼーがお腹を軽く叩いて言った。


「人間でこんなに強いこの世界も恐ろしいよ」

『お前の世界の人間、弱いか』

「ごく稀に強いのいるけど、念って力とかないし弱いのなんの」

『へー』

『そろそろ帰るか』


そう言ってクロロは立ち上がり窓に近づく。
ん・・・?窓?


「あー・・・食い逃げ?」

『俺ら金ねぇし』

『ぐずぐすしないでささと来るよ』


俺でも飯食いに言ったら金払ってたぞ。
やれやれ、と窓に足をかけて一斉に飛び降りる。
当たり前の様に着地地点は普通の道で、人もちらほらいるから驚いてめちゃめちゃ見られてる。


「ふーたんめっちゃ見られてるけど」

『嫌なら殺せばいいね』

「やだよ、せっかく幸せなのに殺しとか」

『幸せ、ねぇ。俺らと飯食いに来たのがそんなに嬉しいのか?』

「大好きな奴らと出掛けてんだから幸せっしょ♪」

『・・・フェイタン』

『駄目よそれは言ちゃ駄目ね』


『『(ここに残れよなんて・・・)』』



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