二度目の人生

□城下に行こう
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「ただいまー」

『姐さんおかえりなさい!!』

「おー」


餡ころ餅と団子を買って城に帰ってきた俺らは縁側に腰を下ろした。


『佐助ぇ!!』

『はいはいっと』

「猿飛、一緒に食おうよ」

『は?俺様はいいよ』

「やだ」

『え』

「四人で食うために買ってきたんだから猿飛も食わなきゃダメ」

『すみません猿飛殿ですね柚稀様は一度言うと意思を変えないんです』

『……わかったよ』


お茶淹れてきますね、と姿を消した猿飛に俺はニコニコと笑い餡ころ餅を一つ口に放り込んだ。


「んまい」

『美味でござる!』

『ほんと姉弟だねアンタたち』

『全くです』


バクバクと甘味を口に詰め込んでいく俺と幸村を見て翔と猿飛が溜め息を溢す。


「柚稀様に文句をいう馬鹿はこうだ!!」

『もがっ!』

『んぐっ!』


掴んだ餡ころ餅を翔と猿飛の口に、突っ込んでやった。


『おお!!さすが姉上!!』

「えっへん」

『ちょっと桜姫!!』

「ざまぁみ……」

『柚稀様〜?!』

「うに゙ゃああぁあああぁ!!」


翔にこめかみを拳でグリグリされて叫ぶと猿飛と幸村は目を丸くしている。


『言うことありますよね?』

「ごめんなさいぃぃぃぃ!!」

『あ、姉上が……』

『何度言えばわかるんですか?!食べ物を人の口に押し込むのは駄目だと言いましたよね?』

「…………」

『言いましたよね?』

「はい……」

『なぜ貴女はすぐに遊びに走るんです?』

「楽しいじゃんかぁ」

『頭領ならもっと気を引き締めて……』


その後数時間に渡る説教を受けましたとさ。
ちゃんちゃん……




(あー)
(こめかみめっちゃ痛い)
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