蜘蛛の糸に絡まった兎ちゃん

□大胆な兎ちゃん?!
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「えへへー♪ふーたぁん」

『?!』

「ねぇふーたんぎゅーして?」

『…誰ねコイツに酒飲ませたのは』


遡ること二時間前―――


『おいカンナトランプやろうぜ』


夕飯を終えた後うぼーの誘いを受け、トランプの輪に入った。
メンバーはうぼーとノブとフィン。
それからババ抜きやらポーカーやら大富豪やら…
男三人は酒を飲みながらの参加だったのでほろ酔い。
それは問題ではなかった。
次のフィンの発言が問題なのだ。


『カンナも酒飲むか?』

「まじ?」

『ほらよ』


俺はフィンから缶ビールを受け取り恐る恐る口をつけた。


「苦っ…」


苦い苦い言いつつも飲むカンナに気を良くした強化系トリオは次々と酒をカンナに飲ませ、酔っぱらいカンナが完成したというわけだ。




「ふえいたーん」

『フェイタンね何度言たらわかるか』

「むぅ…」

『カンナ水飲みな』

「まちー♪」


マチから水の入ったコップを受け取り両手で持ち飲み干す。


『反省してるんだろうね?』

『わ、悪かった』

『すまねぇ…』

『まさかこれほどとはな…』

『カンナもだよ、何で飲んだんだい』

「んー、まち怒っちゃやーよ」

『っ…し、しょうがないね』


座った状態で仁王立ちのマチの腰にぎゅぅーっと抱きつくと頭を撫でられる。


「まち大好きぃ♪」


立ち上がり、ちゅっと頬にキスをするとみるみる顔が赤くなっていくマチ。


『なっ』

「にひ♪ふぃんも好きー♪」

『おわっ』

『…フィンクス』


マチから離れてフィンに抱き着けばふーたんから不機嫌オーラが出てフィンが慌てる。


『お、おいカンナ!離れろって、俺の命が…』

『カンナ来るね』

「わっ…」


フィンからべりっと剥がされ、俺はふーたんの肩に担がれた。
黙って歩き出すふーたんに大人しく運ばれているとドサッとベッドに下ろされる。


「ん…ふーたん」

『もう酒飲むの駄目ね』

「ぅえ?だめなのー?」

『駄目よ』

「なんでぇ?」

『…酔たお前を他の男に見せたくないね』

「??」


意味がわからなくて座りながら首を傾げると視界が真っ暗になる。
ぎゅっと後頭部と背中に手がまわされるのを感じて抱き締められていると分かった。


「ん〜…」


甘えるようにふーたんの背中にしがみつく。


『…お前マチ好きか?』

「?うん」

『フィンクス好きか?』

「うん」

『ノブナガ』

「好き」

『ウボォーギン』

「好きー」

『パクノダ』

「好き!」

『団長』

「好きっ」

『…なら、ワタシ好きか?』

「…好き、だよ」



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