自由気儘な猫

□れっつぱーりー
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『えー、ここがこうなるので……』


今は二限目で、こじゅの授業だった。
“馬鹿倉”から“こじゅ”に変わってからノートはとってないけど起きて話を聞いてる唯一の授業になっている。


「ふわぁ……」

『佐々木…なに堂々と欠伸してやがる』

「ゴメンナサーイ」

『てめえ……っ』

「嘘、嘘。ちゃんと聞いてるから」


こじゅは怖い先生の部類に入るらしく、授業で寝ている奴はいない。
チカでさえ必死にノートをとっている程だ。
その中で欠伸は目立ったかな、なんて考えながら何気無く窓の外を見る。


「―――…きた」

『あ、アニキィィィィィ!!』


ガラリと勢いよく教室のドアが開かれ、顔を青くした男が叫んだ。


『アニキ!!大変です!!』

『あ?』









『翡翠高校の奴らが揃って乗り込んで来ました!!』









やっぱり、校門に集まってる野郎は翡翠の奴らか。
その男の言葉にざわつく教室を横目にあたしは窓を開けて足をかけた。


『っ佐々木?!なにして……』

「遊びに行ってくるー」

『…聖!!』

「だいじょぶ、だいじょぶ」

『馬鹿ここは三が―――』


焦る伊達ちゃんの声を振り切ってあたしは身を乗りだして飛ぶ。
すたんっと軽い音で着地してとくに急ぐ様子もなくマイペースに校門へと向かった。


『佐々木ゴラァ!!』

『出てこいや!!』


校門に近付けば近付くほど聞こえてくるのは怒声。
気持ち悪いぐらいにずらりと並んでいる翡翠の奴らの前に立つとリーダーの男が一歩前に出てきた。


『佐々木てめえ……っ』

「ふふ、来いよ」

『舐めやがって……!!』

ニヤリと笑って言えば面白いぐらいに挑発に乗る馬鹿たち。
ざっと数えて300人。
喧嘩の弱い奴は次々と退学していくから一学年100が平均の少ない人口。


『やっちまえてめえらァ!!』









『ぐ……ぁ……』

『がはっ……』

「いっちょあがりーい」


パンパンっと手を払い、見渡すと地面とこんにちはしている300人の男。


「ほんっと、お前らクズだなー……つまんねぇの」

『くそ、がぁ……!』

「なーんか物足りない」


ガクガクと力の入らない足で立とうとする男の肩を蹴り、再び地面に崩れ落とす。


『がはっ……』



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