瞳に魅せられて

□親子で
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『ハンター試験んん?!』

「なーくんが行きたいって」


今朝顔を輝かせたなーくんが部屋に来て〔ハンター試験行こうぜ!!〕と言ったのでフィン兄ちゃんに相談中。


「行ってもいい?あたしも興味あったし…」

『いいんじゃない?俺も資格持ってるし』


そう言って一枚のカードを手に持つのはシャル兄ちゃん。
まさか団員に資格を持ってる人がいるとは思わなかったけど、様々な情報を知ってるシャル兄ちゃんなら納得だ。


『シャル、でもよぉ…』

『レイだってもう20歳だよ?』

『…わぁーったよ!レイ!!』

「はいぃ?!」

『今日の夜、部屋来いよ』

「へ?あ、うん」

『じゃあレイとナツキで手続きする?ハルキはどうするんだ?』

〔俺はいい〕

『おっけー』

「シャル兄ちゃんありがと!!」

『いいよ、可愛い妹の頼みだからね』


にっこりと笑ってシャル兄ちゃんは手続きをするために部屋に戻っていき、あたしとなーくんとはーくんは試験の話を始める。
家族会議ですね。←


〔姫っ、どんな試験だろうな!〕

「筆記とかだったらヤバくない?読み書きはなんとか出来るけど」

〔…大丈夫だろ、うん〕

「そういえば、なーくん鎌どうやって持ってくの?」

〔んー…ハンター試験は念を知らない奴がほとんどらしいから最初から持ってないとな〕

〔包帯でも巻いとけばいいんじゃないか?〕

「あ、それいい。あたしはナイフでも持っていこうかな」

〔いざとなれば俺の鎌貸してやるよ〕


持ち物から服装まで、なーくんとはーくんに指示された。
特に服装。あたしは小さいけど角があるからって、フードつきの黒いパーカーを渡された。
気に入りである赤チェックのミニスカとブーツはどうしても譲れなくて、揉めたけどあたしの粘り勝ち。


〔あとネックウォーマーもな〕

「はーい」

〔ナツキもジーンズとパーカーとネックウォーマーだぞ?〕

〔おう!って…ほとんど姫と同じ服装だなぁ〕

「ほんと親子ってより兄妹だね」

〔それが俺たちだからな〕

〔まぁなー。あ、姫って呼んだら変だよな…レイか〕

「なんか照れ臭い」

〔レイレイレイ…姫じゃなくてレイ〕


それから1日中、なーくんはあたしの顔を見るなり〔ひm……レイ〕と頑張っていた。



 

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