ブルーベリー依存症
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『南沢さっきから欠伸ばっかだけど何、寝不足?』
「予習してたらいつの間にか3時だった」
『馬鹿だなー』
今日一日欠伸ばっかでずっと目を擦る篤志の目元は赤くなっていて、休み時間のたびに机に突っ伏して寝ていた。相当眠いんだろうな・・・。
『いっそ保健室で休ませてもらえば?』
「ん。そうする・・・・・・ノート任せた」
『はいはい』
なんて送り出したはいいけどふらふらと机にぶつかりながら進む篤志を見ていられなくて慌てて駆け寄って結局は保健室まで動向する事になった。結局授業開始の合図は鳴ってしまってノートは三国に任せておいた。階段一段一段を覚束ない足どりで歩く篤志の体を支えながらゆっくり下りる。このままだといつか落ちそうだなーなんて思ってたらやっぱり隣にいた篤志の足が一段踏み外して傾いた。慌てて押さえようとしても体力にそこまで自信があるわけではない私も道連れに階段を転がり落ちた。
私が押さえようとしたおかげで私が下敷きになって篤志を守る事は出来たけど手のつき方が悪かったのか、右腕がとても痛い。
『いたっ・・・・・・篤志大丈夫?』
さすがの彼も衝撃で目が覚めて、そのまま放心していたけどハッとなって私の上からどく。
「おまっ・・・!アホか!!」
『いや・・・アホはあんたでしょ』
「お前怪我ないか?」
『まぁ右腕が少し痛いなーぐらい・・・って痛っ』
篤志が私の手を乱暴に掴んでゆっくり動かす。その度に痛みが走り顔が歪む。
「骨折れてるかもしんねーな・・・・・・足は大丈夫か?」
『足は何とも』
「はぁ・・・・・・お前本当に馬鹿」
『あんたのせいでしょ』
「・・・・・・悪い」
『いえいえ』
結局保健室に用事があるのは私の方になってしまい、私は右腕を受診するため学校を早退。利き手が使えなくなった今、私は明日からどうやってノートを取ろうかと呑気な事を考えていた。
201111202132